阪神の高寺望夢内野手(19)が、掛布以来のチーム10代左打者アーチを目指す。

8日のソフトバンク戦で1軍公式戦初出場を果たした2年目の左打者。今年10月16日までに本塁打を放てば、阪神の10代左打ち選手としては75年の掛布雅之以来、47年ぶりとなる。

掛布は74年に高卒1年目の18歳で1軍デビューし、同年早くも3本塁打し頭角を現す。翌75年5月4日広島戦で10代最後のアーチとなる、通算4号を記録した。

ドラフト入団し、10代のうちに本塁打を記録した阪神の左打ちはほかに2人。

66年入団の藤田平は同年1本、2年目の67年に16本。10代に計17本塁打を放ち、遊撃の定位置を固めた。

もう1人は、投手の江夏豊だ。1年目の67年4月23日中日戦で救援に立ち、自らプロ1号を放った。

高寺が10代で本塁打を放てば、阪神のドラフト入団左打者ではこの3人以来となる。いずれも球史に残る名選手だ。デビュー戦では3打席ノーヒットに終わった若武者は、後に続くことができるか。

なお右打者も含めた10代選手の本塁打となると、直近は95年に2人。ともに19歳の平尾博司と高波文一が、それぞれ1本塁打を放っている。

【記録室 高野勲】(スカイA「虎ヲタ」出演中。今年3月のテレビ東京系「なんでもクイズスタジアム プロ野球王決定戦」で準優勝)

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