阪神佐藤輝明内野手(23)が、指揮官の“予言”通りの逆転2点二塁打で5連勝に導いた。1点を先制された直後の1回裏1死一、三塁。左腕浜口のスライダーを左中間へ打ち返し、すぐさま試合をひっくり返した。「積極的にいこうと。すぐに逆転できてよかった」。

7得点で勝利した前日17日は無安打。矢野監督は「明日はテルが打ってくれると思う」と話していた。「いつも期待してくれているので、今日みたいにヒットをもっと増やしていきたい」。リーグ5位タイ70安打、同5位タイ40打点。まだまだ満足するつもりはない。

父の日を前日に控えたこの日、青いバットで試合前練習を行った。規定により試合で使えないカラーだが、父の日仕様の相棒で試合への準備を済ませた。昨年の父の日は青いリストバンドを装着し、豪快な本塁打。「世の中の父親に、お父さんにいいところを見せられるように頑張ります!」。上昇ムードで19日、2年連続の「父の日弾」に期待が高まる。

「後ろに心強いバッターがいるので、もっと出塁して、得点につながるようにやっていきたい」。6月9本塁打の5番大山との相乗効果も計り知れない。初めて2人がそろったお立ち台で「勢いに乗っているので、もっと勝っていけるように頑張ります」と約束。3位浮上から、2強目がけて一気にギアを上げる。【中野椋】

○…近本が自己最長をさらに更新する16試合連続安打で、初回の逆転劇を演出した。1点を先制された直後の1回裏1死一塁。浜口から左前打を放ち、一、三塁と好機を広げた。続く佐藤輝の二塁打で一気に生還し、逆転のホームを踏んだ。セ・リーグトップ78安打で、2年連続最多安打へまっしぐらだ。

▼開幕9連敗した阪神が3位へ浮上。開幕9連敗以上は今季の阪神で5チーム目だったが、過去4チームの連敗脱出後の最高順位と最終順位を出すと、55年トンボ12連敗→途中最高6位→最終8位、61年阪急10連敗→5位→5位、79年西武12連敗→6位→6位、02年ロッテ11連敗→4位→4位(79年は前後期制の前期)。開幕9連敗以上からシーズン途中に3位まで上がってきたのは初めてだ。

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