異例の“若鷲品評会”が開催された。楽天生命パークで、楽天2軍若手野手たちの指名練習が行われた。石井GM兼監督の指名により、21歳の黒川、20歳の入江、ともに高卒ルーキーのドラフト1位吉野と同3位前田の4人が参加した。

ファームは同じ時間に仙台市内で試合中。だが、若い選手の成長を見るため、指揮官があえてホームグラウンドに呼んだ。他にも大村スカウティングアドバイザーやスカウト陣が集結。未来の主軸たちの打撃練習に目を光らせた。1軍野手は休養日。人が少ない楽天生命パークで、若手野手たちは約1時間、トス打撃やフリー打撃に励んだ。雄平2軍打撃コーチは「選手は緊張して力みまくっていたので、すごくいい経験だったかなと思います」と優しげに見守った。

黒川以外の3選手は1軍未出場。吉野は「気持ち良く打たせてもらった。広い球場でワクワクして楽しめた」と顔をほころばせた。本拠地の雰囲気を味わった。1軍デビューはまだ先だが、指揮官に呼ばれるほど、大きな期待を寄せられる若ワシたち。近い将来、満員の観客をバットで沸かせられるように-。心に誓いながら、バットを振り込んだ。【湯本勝大】