プロ野球12球団は28日、ソフトバンクで新型コロナウイルス陽性者が多発していることを受けて臨時の実行委員会を開き、29日のソフトバンク-ロッテ戦(ペイペイドーム)の中止を決めた。ソフトバンクはこの日、新たに甲斐拓也捕手(29)、アルフレド・デスパイネ外野手(36)、村松有人外野守備走塁コーチ(49)とスタッフ2人の計5人が陽性判定を受けたと発表。村松コーチは喉の違和感を訴えており、他の4人は症状がないというが、チームを襲うコロナ禍が拡大を続けている。

25日には村上打撃コーチがPCR検査で陽性。26日夜には和田やグラシアル、野村勇ら5人が、スクリーニング検査で陽性疑いとなり、翌27日にチーム全員がPCR検査を受検した結果、嘉弥真や藤井、本多コーチ、スタッフ2人を含めて8人の陽性が確認された。

この日の5人を合わせて、1軍の陽性者数が計14人になり、1軍のチーム活動をひとまず30日まで休止することを決定。三笠杉彦取締役GM(48)は「今後も活動を続ければ、同じようなことが起こる可能性が高いと判断した。1度、チームの活動を休止して、検査を行い、全員の陰性が確認できたところで活動を再開する」と説明した。

7月1日からの西武戦(ベルーナドーム)を含め、今後については29、30日のPCR検査の結果を受けて検討する。なお、1軍との接触がない2、3軍は活動を継続する。三笠GMは「今後、感染防止対策の徹底であったりというところは、今回を機に見直していきたい」と話した。首位チームが激震に見舞われている。

◆コロナ禍によるソフトバンクの主催試合中止 20年8月2日の西武戦(ペイペイドーム)1試合がある。前日の1日に長谷川の感染を発表。長谷川は当時2軍で調整中だったが、2軍の施設を利用した1軍選手にも感染の可能性があると判断し、中止を決めた。