オリックス吉田正の一打は惜しくも勝利につながらなかった。2点を追う8回、西武平良のフォークを強打し右中間へ同点の8号2ラン。「何とかスタンドまで届いてくれてよかった」。だが11回に再び勝ち越された。延長戦は5連敗となった。

この日、球宴のファン投票で外野部門の2位で選出された。4回連続4度目の出場ですべてファン投票での選出。一時同点の1発は“御礼弾”だった。体調は決してよくない。今季は新型コロナ感染のほか左太ももの故障にも見舞われた。規定打席には足りず、全力疾走もいまだできない。延長10回のサヨナラ機では二ゴロ併殺打。足が万全なら、併殺はまぬがれたはずだ。

そんな状況でも「いつもと違う雰囲気で、楽しんでもらえるようなプレーを見せたい」と球宴での活躍を約束した。昨年はホームランダービーで巨人岡本和、ヤクルト村上、西武山川を退けて優勝した。柵越えする技術は球界屈指だ。今年もダービー選出となれば、コンディション次第になるが「なかなかできない経験だった」と楽しみにしている。チームとファンのために、集中力を高めてバットを握る。【柏原誠】

▽オリックス中嶋監督(連日の延長負けに)「食らいついていこうというのは見える。選手は一生懸命やっている。どうにかしがみついていかないと。ズルズルいくわけにいかない」

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