秋山復帰でヤクルト猛追じゃ! 広島秋山翔吾外野手(34)が後半戦初戦となる29日中日戦(マツダスタジアム)に先発復帰することが濃厚だ。前半戦最終戦の24日ヤクルト戦は下半身の張りで欠場。28日に行われた全体練習ではフルメニューを消化した。チームは首位と11ゲーム差の2位タイ。シーズン途中に加入した秋山の活躍が、逆転Vに必要不可欠だ。

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秋山はシートノックでセンターを守り、フリー打撃では力強くスイングした。走塁練習にも取り組んだ。前半戦最終戦の24日ヤクルト戦は下半身の張りで欠場を余儀なくされたが、2日連続でチームの全体練習フルメニューを消化。走攻守で動作を確認し、先発復帰への準備はOK。後半戦初戦となる29日の中日戦スタメンが濃厚になった。

「僕は(シーズン)途中から来ているが、ここまで勝敗を積み上げてきたチームがある。後半どれぐらいゲーム差をまくれるのか」

11ゲーム差をつけられているヤクルト猛追へ、34歳のヒットマンが打線に火を付ける。

もちろん、逆転優勝は容易ではない。それでもあきらめるには早すぎる。「簡単なモノではないが、順位が確定するまでは、いいゲームを続けていくしかない。勝つことでしか進めないこともある。勝てば勝つほど上と縮まっていくし、下を突き放していく。それは1戦1戦が大事」。西武ではリーグ連覇に貢献した。1つずつ勝利を積み重ねることが何よりの近道と知っている。

チームは今月中旬からコロナ禍に見舞われ、今もマクブルームら主力を欠いている。それでも秋山の1軍合流後は、8勝6敗とチーム状態も上向いている。秋山は「負けていい理由にはならない。あの選手がいなかったから負けました、というのはチームとして良くない」と苦境にも強気の姿勢を失わない。「まずはチームが勝てば、チームがいい盛り上がり方になる。それはどんな形でも一緒。なんとか(コロナ禍を)乗り越えて、とにかく上を見て」。打線を活性化させた新戦力が、ツバメ猛追の原動力になる。【前山慎治】

○…広島大瀬良が後半戦の開幕投手を務める。29日中日戦に先発予定。今季同戦はすでに5試合戦い、3勝2敗。「ある程度、お互いどういう感じかは分かっている」と手の内を知る相手を迎え撃つ。シーズンは残り48試合。首位ヤクルトを11ゲーム差で追う2位タイだが「すごく開いているが試合がまだ残っている以上は(可能性は)ゼロではない。2位死守という気持ちはない」と上だけ見つめて戦い抜く。

▽広島アンダーソン(30日の中日戦に先発の見込み)「1週間のどこで投げても気持ちは同じ。後半戦は体の力を温存してスタミナ切れしないように気をつけながら自分の持っているものをぶつけたい」

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