ヤクルト村上宗隆内野手(22)が自身初の3打席本塁打を放ち、チームを逆転勝利に導いた。試合後、村上は「なんかあんまり実感が湧かないというか…、今日の試合とれたことが、すごく良かったです」と、まずは自身の3発よりもチームの勝利を喜んだ。3発で全4打点をたたき出す、これぞ4番の働き。言葉の端々に「それぐらい責任を背負っていますし、そういう打順ということを自覚していますし、これからまだまだ厳しい戦いが続くと思うので、しっかり勝って頑張りたいと思います」と主砲のプライドがのぞく。

まずは2点を追う7回無死だ。阪神2番手渡辺に対し、カウント1-2からの4球目、外角高めスライダーを逆らわずに左翼席へ35号。「チャンスメークする気持ちで打席に入りました。強引にいかずコンパクトに打つことができました」と振り返った。

1点を追う9回1死では、阪神守護神岩崎に対し、初球を完璧に捉えた。打球は右翼から左翼方向に強く吹く浜風に負けず、右翼席へ36号同点ソロ。土壇場で試合を振り出しに戻す1発に、悠然とダイヤモンドを周回すると、次打者サンタナとエルボータッチで喜び合った。

とどめは同点の延長11回、2死一塁から阪神石井の3球目、高め変化球を捉え、左翼席中段に運んだ。決勝の37号2ラン。「(本塁打を)狙うことはなかったんですけど、甘く来た球をしっかりスイングするという意識はありました」。“村神様”の大活躍でヤクルトはカード3連敗を逃れ、貴重な1勝をつかんだ。

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