ヤクルトの人気マスコットつば九郎が5日、巨人戦(神宮)で、主催2000試合出場を達成した。94年のデビューから29年目で、前“鳥”未到の大記録となった。試合前には東京会館で公式会見を実施。4日中日戦(神宮)が雨天中止となったため、会見時点では1999試合出場という“フライング会見”で思い出を振り返りつつ、この先もまだまだ現役を続けることを宣言した。

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本拠地神宮が祝福ムードに包まれた。5回終了で試合が成立すると、村上から記念ボードを手渡されたつば九郎が、ファンの声援に応える。マスコット界の先輩・巨人ジャビットからも特大パネルを贈られ、場内を車に乗って1周。盛大な花火も打ち上がった。2万8996人のファンが温かい視線を送る中、「空中くるりんぱ」は、この日もあえなく失敗に終わった。

試合前の“フライング会見”は94年にお披露目会を行った東京会館での開催。約200人のファンも見守る中、おなじみのフリップ芸で笑いを誘った。

つば九郎 ここはつばくろうがはじめてとうじょうしたおもいでのばしょです。もうあのころのじゅんすいなこころはありませんが。きょう1にち、みなさんとおもいでにのこるひになりますように。たのしみましょう

その後も、ふてぶてしくもどこか憎めない、いつもの雰囲気で質問に回答。主催2000試合出場の快挙には「じぶんでじぶんをほめてあげたい」。ここまで28年、続けてこられた要因について「よわたりじょうず」「かんぞうとあしこしのつよさ」と即答した。

空気が変わったのは「6さま」と呼んで尊敬する宮本慎也氏(51=日刊スポーツ評論家)からのビデオメッセージが流れ、本人がサプライズで登場した場面だった。恐縮しきりで花束を受け取ると「みやもとさんのYouTubeよろしくです」とちゃっかりゴマすり。宮本氏から「体に気を付けてやってほしい」と激励されると、最後に「もうすこしやりたいことがみつかったので。ひきつづきおうえんよろしくおねがいします」と締めた。

記念日の試合は敗れたが、球場で遅くまでファンの声援に応えたつば九郎。これからもファンとチームをつなぐ「かけはし」となっていく。【鈴木正章】

つば九郎

▼生年月日 お察しください

▼出身地 じゃぱん

▼身長・体重 チームで5番目ぐらい・圧倒的なレギュラークラス

▼投打 右投げ右打ち

▼血液型 雲竜型

▼高校野球 甲子園春夏6回の胴上げ投手

▼趣味 カメラと食べ歩き

▼プチ自慢 キャベツのせんぎり

▼座右の銘 よしっ飲みに行こう!

▼マスコットを始めたきっかけ 渡り鳥だけど渡らないから定職に

▼ヤクルトに入団して良かったこと 都心の一等地、ヤクルト飲み放題

▼試合中に心がけていること 休息と水分補給とブログのネタ探し

▼ファンへのメッセージ さいふのひもは常にゆるめよう

▼初出場 94年4月9日阪神戦

▼主催1000試合連続出場 08年7月10日横浜戦

(球団公式HPより)