ソフトバンクは楽天に完敗し、6月以来のカード3連勝とはならなかった。連勝が2で止まった藤本博史監督(58)は「疲れた。相手とうちの違いやね」と、淡々とした様子で振り返った。

満塁機での攻撃で明暗が分かれた。ソフトバンクは4回に相手ミスも絡めて無死満塁と攻め、中村晃の押し出し四球で1点を先制。だが、続く好機は柳町以下が凡退し1点止まり。一方、楽天には6回無死満塁から島内、岡島に適時打を打たれ、逆転を許した。さらに7回2死満塁でも岡島に3点適時二塁打を浴びた。

藤本監督は「向こうは無死満塁で3点取った。うちは1点取ったけど、次の柳町が、あそこでなんとかするという気持ちが必要かな。取れるところで点取らないと、やっぱり流れが変わってしまって、投手も当然リズムが変わってくる」と渋い表情だ。

8回1死満塁でも柳町、川瀬が連続三振に倒れており「昨日からああいう、外野フライで1点を取れるところで取れていない場面が7回か8回くらいあるもんね。そういうところやね」と、好機での拙攻に歯がゆさを隠さなかった。3位楽天が0・5差に迫る混戦。藤本監督が掲げてきた「泥臭い1点」が勝負を左右する。【山本大地】

○…ソフトバンク先発和田が「急変」した。立ち上がりからテンポの良い投球で、5回までは4安打無四球で無失点。だが6回先頭の西川に二塁打を許すと、続く小深田のバントを内野安打にしてしまい、ピンチを広げた。その後、無死満塁から島内に適時二塁打を打たれ降板。6回途中3失点で3敗目を喫し「6回の投球がチームの流れを悪くしてしまった。チームに申しわけないし、悔しい」と唇をかんだ。