2位阪神がサヨナラ負けを喫した。2-2で同点の9回2死一、三塁で、4番手の加治屋蓮投手(30)が代打大田にサヨナラ打を浴びた。

不動の1番打者、中野拓夢内野手(26)がこの日、新型コロナウイルスの陽性判定で出場選手登録を抹消された。同じく陽性の大山悠輔内野手(27)に続く主力の離脱。今季6度目のスタメンに入った陽川尚将内野手(31)が先制打、中野が守ってきた遊撃で先発した8番木浪聖也内野手(28)も適時中前打など、代役選手が奮闘したが勝利には結びつかなかった。

先発青柳晃洋投手(28)は6回2失点。球数が116球になっていたことで7回からマウンドを譲った。

この日ベンチ外となった守護神岩崎優投手(31)について、矢野燿大監督(53)は疲労を考慮した積極的休養だと認めた。

試合後の矢野監督の一問一答は以下の通り。

   ◇   ◇   ◇

-サヨナラの場面は勝負にいった結果

「いやいやそれはもう、勝負にいって。まあまあ、もちろん、抑えようと思って投げてくれて、と思うけど。結果はもう、はい、受け止めてます」

-先発の青柳は粘りながら

「うーん、まあちょっと、球数増えちゃったしね。まあまあ、調子自体は球の走りも良いのかなと思ったけど。ちょっと球数が増えちゃって、というところはあったけど。まあまあ、うん、全体的にはその中では粘ってくれたのかなと思います」

-苦しい場面もありながら自責1に収めた

「いやもう。うん、うん」

-岩崎がベンチから外れた

「いやまあまあ、ずっと投げてもらっているし。(月曜に加え)もう1日ぐらい休んだ方がいいんじゃないかというところで」

-積極的休養

「もちろん」

-打つ方で木浪、陽川がチャンスを生かした

「そうやね。チームも戦力的にちょっと苦しい状況になっている中で、聖也(木浪)も、バットでも守備でも良いプレーをしていた。尚将(陽川)も1回いいところで打ったし。ヤス(山本)も帰ってきて、いいプレーしてくれたし。今は全員で補って、全員でやるしかないんで。そういうところをしっかり見せてくれた。出ている本人は(主力が)帰ってきても自分が出るんだというぐらいの気持ちでやっていると思うんで」

-中野らの離脱は痛いが、陽川や木浪のようにピンチをチャンスに変えてくれたらチームのムードは上がる

「いや、ムードを上げるというか、本人たちは必死だからね。チームのためにっていうのは結果論であって、もう、自分のためにやればいいわけだから。自己アピールして、自分がどうやったら試合に出られるかって、そういう思いでやってくれたら。現状の聖也でいえば、自分がどう出るかを必死にチャレンジしていけばいいから。そういう風にやってくれたらいいかな」

-DeNA今永に中盤以降は苦戦した

「まあね。そんなにホームランとか、そんなのが出ないと、なかなか連打連打とか、そういう崩し方ができるタイプでは(ない)。そういうのはなかなか難しいんでね。まあ、悠輔(離脱中の大山)とかが、やっぱり相性がいいし、そういうのもあるし。しっかり投げられたかなという感じです」

▼阪神のサヨナラ負けは今季9度目で、これは2位のヤクルト、DeNA各5度を引き離し12球団最多。2リーグ分立後のサヨナラ負け球団ワーストは10度で、54、94年に記録。今季は更新のおそれが出てきた。なお2リーグ分立後のサヨナラ負けシーズン試合数プロ野球最多は14度で、88年広島、93年中日、09年西武がそれぞれ記録している。

○…湯浅が8回1イニングを3者凡退に抑え、リーグトップ独走の33ホールド目を挙げた。2-2の8回に登板。先頭の桑原を三ゴロに仕留めると、佐野を中飛、最後は牧を140キロのフォークで三ゴロとし、中軸をきっちりと抑えた。「上位打線でしたが、いつも通り集中して、1人1人に対して強気で向かっていくことができたと思います。今日のような投球を続けられるように、また頑張ります」と話した。

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