DeNAがエースの力投で、球団新記録の横浜スタジアム12連勝を達成した。

先発の今永昇太投手(28)が粘りの投球で7勝目。「プロ1年目から、投げ合いで勝ったことがなかった」という巨人菅野とのエース対決を制した。菅野と面識はなかったが、今春キャンプ中に元巨人の宮国を通じてビデオ電話で投球フォームの相談に乗ってもらった。「手取り足取り教えてもらった。関わりのない、こういう選手にも時間を使ってくれる、器の大きな先輩。菅野さんに投げ勝つのは目標でもあったので良かった」と、振り返った。

これで球宴明けは3連勝。全て火曜日に投げ、広島森下、阪神青柳に続いて菅野に投げ勝った。「結果ほど、いい内容ではなかった」と、この日は5回以外は走者を背負う苦しい内容でも7回8安打1失点。「僕の役割は、いいピッチングじゃなくて何があってもチームを勝たせること。チームからも、それを託されている。意気に感じて、どんな形でも絶対に勝つとやれているのが、いいと思う」。投球が思うようにいかなくても、与えられた役割を全う。週の最初にチームを勢いづかせ、真夏の快進撃をけん引する。

三浦監督も「さすが、今永」と、エースの働きぶりをたたえた。首位ヤクルトとは7ゲーム差のままだが、追い上げムードは確実に高まっている。今永も「常にプレッシャーをかけながら、ヤクルトにベイスターズは嫌だなと思われないとダメ」。頼りになる左腕はチームと自らに言い聞かせた。【木下大輔】

○…リードオフマンの桑原が今季6度目の猛打賞でチームをハマスタ12連勝へ導いた。1回は中堅フェンス直撃の二塁打で先制点をお膳立て。5回は左翼フェンス直撃の適時二塁打で貴重な3点目をもたらした。8回にも左前打を放って約1カ月ぶりの3安打。お立ち台で「1人1人の思いが集まった結果だと思う。これからも全開で勝ちを重ねていけるよう頑張ります」と気勢を上げた。

○…ソトが決勝アーチを描いた。1-1の5回先頭で巨人菅野から右中間スタンドへ11号ソロ。「すごくいい投手なので、積極的にストライクを打っていこうという意識だった。初球からストライクゾーンに来たので捉えることができた。風のおかげ」と笑顔。7月16日ヤクルト戦以来となる1カ月ぶりの本拠地での1発で、球団新記録の横浜スタジアム12連勝に力強く貢献した。

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