ロッテ松川虎生捕手(18)が決勝打を放った。

2-4の6回、1点を返し、なお2死満塁で回ってきた。打席に入る前、森脇ヘッド兼内野守備コーチから「四球の後、必ず甘い球がくる。積極的に振っていけ」と助言された。代打菅野が四球で塁が埋まっていた。その助言通り、楽天石橋の初球、真ん中に来た146キロを振った。右中間を破る走者一掃の3点適時二塁打で逆転した。

捕手として、先発の佐々木朗をリードした。だが、立ち上がりから制球とフォークの精度が定まらず、長打を献上。失点を重ねていた。試合中もコミュニケーションを取りながら、なんとか修正を図っていた。そんな中で放った一打で、佐々木朗の負けを消すどころか、およそ2カ月ぶりの白星を贈った。

「(佐々木朗は)めちゃめちゃ喜んでたかな。(二塁)ベースからは(ベンチの)山口さんしか見えなかったですけど」と笑って振り返った。ビジターでは初となるヒーローインタビューを受け、ベンチ裏に引き揚げると、佐々木朗から「ありがとう」と伝えられた。

「(佐々木朗は)勝ちというのが似合う投手だと思う。何とか勝たせられて良かった」

若きバッテリーの絆を感じさせる1勝となった。

▼ロッテ松川が6回に満塁走者一掃の逆転二塁打を放ち、プロ初の勝利打点(V打)をマークした。松川の殊勲安打は6月26日オリックス戦の先制打以来2本目で、逆転打は初めて。ロッテ高卒新人のV打は18年9月24日オリックス戦の安田尚憲以来となり、球団の高卒新人捕手では毎日時代の57年に3度記録した醍醐猛夫以来65年ぶり。松川が満塁で迎えた打席は3打数3安打(2二塁打)、7打点となった。

▽ロッテ井口監督(松川の決勝打に) 真っすぐを自分で絞って一発で仕留められた。彼の持っている勘というか、そういうのがしっかりはまったと思う。(佐々木朗は)自分の投げたい球は、ずっと投げてるんで、バッテリーで配球を組み立てながらやっていかないと。

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