日大の二刀流・山内翔太投手(2年=習志野)が投手として先発。3安打2失点で大学初完投勝利を挙げた。

懐かしい球場で躍動した。東都大学野球第2週は、史上初のZOZOマリンでの開催。山内にとっては、19年夏、千葉大会決勝以来のマウンドになる。「身近で試合をしていたZOZOで投げられたことはとてもうれしいです」と笑顔を見せた。

初回から、テンポよく打たせてとった。「自分はコースと高さで勝負して打者を翻弄(ほんろう)していくスタイル。今日はそういう面がよかったです」。低めに制球し、2回からは6者連続三振を奪った。「ゴロを打たせようという気持ちで投げたら、打者が振ってくれた。自分の投球ができたと思います」。

5回、8回には四死球に長打が絡み2失点するも、動じない。高校時代、何度も踏んだZOZOマリンのマウンド。球場を見渡し気持ちを落ち着かせ、リードを守り切った。

好投の山内を、同じ習志野OBの同級生、角田内野手(2年)も2安打を放ち力強く援護。山内は「後ろで角田が守ってくれてうれしい。打撃でも打ってくれるので助かっています」と感謝した。

片岡昭吾監督は「山内は開幕カードも頑張ってゲームを作って投げてくれたがなかなか勝ちがつかなくて、ものすごく責任を感じながら(2週目まで)一生懸命練習して、頭も体も作ってくれた。今日はいい投球をしてくれた」とたたえると、山内は「チームが勝てればいい」と、表情を引き締めた。エースがチームを力強くリードする。【保坂淑子】

▽駒大・大倉孝一監督(3安打2得点の打線に) 見逃し三振、バントミスが多い。とにかく形を作る。それがやりきれていない。どれだけ出塁するか。その精度を上げていきたい