春秋連覇を狙う明大は東大に13-6で勝利し、2勝1分けで勝ち点1を挙げた。

初回1死二、三塁で、4番の上田希由翔(きゅうと)内野手(3年=愛知産大三河)が右翼スタンド中段に飛び込む先制の3ラン。2戦連発で勢いをつけた。東大は13安打で6点を奪ったが、追い上げは及ばなかった。

   ◇   ◇   ◇

上田の放った打球は、ぐんぐん伸びて右翼スタンド中段まで飛んだ。初回1死二、三塁、プロ志望届を提出した東大・井沢駿介投手(4年=札幌南)の初球139キロ直球をとらえて、2戦連発となる先制の3ラン。「いい感じでとらえられました」と話した。

ベンチに戻ると、田中武宏監督(61)から声を掛けられた。「この後が大事だぞ」とお尻をポンとたたかれた。しっかり全打席出塁で、3打数3安打4打点2四死球。上田は「(本塁打の)次の打席で四球。プラスの打席にできたことがよかった」と話した。

今夏は、大学日本代表に選出されハーレム・ベースボール・ウイーク(オランダ)に出場。早大・蛭間や慶大・萩尾、中大・森下ら今秋ドラフト候補のスラッガーと過ごし「(1学年下の)後輩の力を使って、いろいろ聞きました」。打席の中での考え方が、ガラリと変わった。追い込まれても、自分のスイングをすることを意識。三振する怖さにとらわれず、粘ることができるようになった。「追い込まれても、余裕が出てきました」。田中監督は「(代表後)取り組む態度がさらに進歩した」と評価。3年生スラッガーが、さらに進化する。【保坂恭子】