ロッテが強力リリーフ左腕2人を攻略し、敗れればV逸の状況で踏みとどまった。

1点を追う9回1死、中村奨吾内野手(30)がモイネロから同点12号ソロ。あと2死という土壇場で起死回生の1発となった。ロッテの打者がモイネロから本塁打を放つのは初めてで、のべ155人目の打者での“1号”となった。

「追いつくことができて良かったです。なんとかこのゲームを取れるように、みんなで勝ち越したい」

そんなキャプテンの思いに応えたのは、今季大きく成長した高部瑛斗外野手(24)。延長10回1死一、二塁。左キラーのソフトバンク嘉弥真に徹底してスライダーで攻められるも、甘めに入った5球目を見事に右中間にはじき返し、2点適時三塁打とした。

「大事な場面で1本打てて良かったと思っています。絶対にバットに当ててやろうという気持ちでいきました」

その後高部の好走塁もあって、3点リードに。リリーフ陣に不安が残る中、最後は守護神のロベルト・オスナ投手(27)が来日後初めて2イニングを投げ、勝利をもぎ取った。

これでシーズン7試合を残し、67勝68敗1分けの借金1に。この日を終えても順位は変わらず5位ながら、CS圏内となる3位楽天には1・5ゲーム差に迫った。