力強い速球でアピールする。日本ハムのドラフト6位日本製紙石巻・宮内春輝投手(26)が28日、宮城・石巻市の同社で指名あいさつを受けた。明星大2年からサイドスローに転向。4年間の社会人生活を経て、シンカーなどを操る最速152キロの即戦力右腕に成長した。球団からも中継ぎの一角で期待されるオールドルーキーが目標の「開幕1軍」を果たし、何度もファンを熱くする。

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26歳で指名を受けたオールドルーキー・宮内が、北海道での活躍を誓った。大渕隆GM補佐兼スカウト部長(52)、白井康勝スカウト(53)と対面し「『自分を売っていかないといけない』ということをお話ししていただいた。自分の成績もだが、ファンの方に好きになってもらう努力も必要になる」。知名度アップにはなにより1軍での活躍。1年目の目標に「開幕1軍」を掲げ、「1軍マウンドを経験しながら1年間ケガしないでいけたら」と力を込めた。

知人トレーナーの協力もあり、昨年からウエートトレーニングに注力。深くしゃがんでからダンベルを持ち上げるフルスクワットの記録は、130キロから155キロとなり、下半身が強化されたことで球速が6キロ上がった。日本製紙石巻では中継ぎを担っており、大渕GM補佐兼スカウト部長は「基本的にセットアップの選手だと思っています。体の質がいいので、まだまだこれから成長して長く活躍できる可能性を持った選手」と評価した。

「今年がラストチャンスかなという思いがあった」。ドラフト会議以降は指名に実感が湧かなかったが「プロ野球選手という肩書を持つので、自覚を持って行動しないといけない」と気を引き締めた。キャンプインまでは体力強化を図り「自分としてもセットアッパーやクローザーを目指していきたい」。活躍する姿をイメージしながら直球に磨きをかけ、開幕の春からマウンドで輝きを放つ。【相沢孔志】

◆宮内春輝(みやうち・はるき)1996年(平8)5月25日生まれ、千葉・旭市出身。吉田小3年から吉田スポーツ少年団で野球を始め、中学時代は九十九シニアでプレー。多古から明星大を経て日本製紙石巻。入社1年目の19年は七十七銀行の補強選手として都市対抗野球出場。20年は日本製紙石巻で都市対抗出場。176センチ、75キロ。右投げ右打ち。血液型はAB。家族は母、妹。