今季に国内FA権を取得し、熟考中だったオリックス伏見寅威捕手(32)が権利行使を決断したことが6日、分かった。近日中に申請書類を提出予定で、自身の決断について説明する予定となっている。

考えに考え抜いて、権利行使の決意を固めた。プロ10年目の今季は若月、頓宮らとの捕手併用制で76試合に出場した。大逆転連覇を決めた10月2日楽天戦(楽天生命パーク)や、日本一を決めたヤクルトとの日本シリーズ第7戦(神宮)でもスタメンマスクをかぶり、勝利に大きく貢献した。

伏見の今季推定年俸4500万円は人的補償、金銭補償の発生しないCランクとみられ、複数の球団が水面下で獲得調査に動いている。愛着のあるオリックスも条件提示を行っており、宣言後は残留も含めて他球団の評価を聞くことになりそうだ。

伏見は投手陣からの信頼も厚く、精神的支柱になっている。ベンチスタートでも試合中にナインを鼓舞するムードメーカーが、もしV3を狙うチームから離れれば大きな戦力ダウンになる。宣言残留も含め、連覇&日本一に貢献した女房役が、来季どのユニホームを着るのか注目される。

◆伏見寅威(ふしみ・とらい)1990年(平2)5月12日生まれ、北海道出身。東海大四-東海大。大学時代は菅野(巨人)とバッテリー。12年ドラフト3位でオリックス入団。19年には左アキレス腱(けん)断裂の大けがを負ったが、翌年20年に復帰を果たした。182センチ、87キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸は4500万円。

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