日本ハム伊藤大海投手(25)が18日、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参戦を表明したエンゼルス大谷翔平投手(28)との共闘を望んだ。

千葉・鎌ケ谷の球団施設で秋季練習に参加。チームと同様に代表でも背番号17の右腕は「僕は何番でもいいです」。エ軍で同番号を背負う大谷が希望すれば、快く譲る考えだ。偉大な球団OBから学べる貴重な機会にもなりそうで、来春の代表入りへの気持ちを強くした。

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伊藤が、球団OBでもある大谷が17日にWBC参戦を表明したことを受けて、率直な気持ちを明かした。「すごいことだと思います。一緒にプレーしたい。あらためて、選ばれたいなという気持ちが強くなりました」。面識はないという世界の二刀流トッププレーヤーと、ともに戦える可能性が急浮上。今秋の強化試合に続いて、来春も侍ジャパンに選出されることを強く願った。

ともに戦えるなら、背番号にもこだわりはない。大谷は過去に侍ジャパンで16番を背負い、エ軍では17番を背負っている。伊藤も日本ハムでは17番。侍ジャパンでは金メダル獲得に貢献した昨夏の東京五輪で16番、今秋は17番を背負った。仮に大谷が正式に侍ジャパンメンバーに選出され、希望の背番号が被った場合には「僕が引きます。僕は何番でもいいです。(侍ジャパンに)入れれば」と、禅譲するつもりだ。

大事なのは、一緒にWBCでの世界一奪還を目指すとともに、大谷から学べる機会が生まれることだ。「考え方とか、本当に野球しかやっていない感じなので、気持ちのオンオフをどうつくっているのかなど、すごい気になる。メディアを通してじゃ分からないようなことを聞けたら」と、対面して聞きたいことがたくさんある。

伊藤は大谷を「夢を与えてくれる選手だと思う」と、リスペクトする。自らのレベルアップにもつながる貴重な機会を得るためにも、準備に余念はない。この日もキャッチボールでは、5日から10日までの強化試合でも投げたWBC使用球で使った。「今使っているボールから、こっちのボール(NPB公式球)に戻すことは、すごく簡単なことなので。そのままやっていく感じです」。オフの間もできることを尽くして、吉報を待つ。【木下大輔】

◆WBC日本代表の背番号17 第1回の06年初優勝時は外野手の福留孝介(中日)が着用。2連覇を成し遂げた09年は、第1次候補メンバーとして合宿まで着用していた岸孝之(西武)が最終メンバーから漏れ、空き番号だった。13年の第3回は田中将大(楽天)、前回の17年は藤浪晋太郎(阪神)が背負っていた。17年のメンバーに選出されていたが、ケガのため不参加だった大谷翔平(日本ハム)は16番だった。

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