阪神才木浩人投手(24)が4日、能見ロード継承を誓った。江草仁貴2軍投手コーチ(42)、岡留英貴投手(23)とともに兵庫・たつの市内で「第1回 西はりま少年少女野球教室」に参加。地元の小学生110人を相手に、キャッチボールの指導を行った。

才木は神戸・王塚台中の3年時、野球教室に参加。今季限りで現役を引退した元オリックスの能見氏(当時阪神)から直々に指導を受けたことを回顧した。「すごく貴重な経験をさせてもらった。いろいろ言葉をかけてくださったのは人生の中でも大きかった。そういう縁はすごく大事にしたい」と振り返った。

当時は強豪校など私立の高校から声がかからず、能見氏からは「見返してやれよ」と背中を押されたという。他にもブルペン投球を見た能見に「フォームがきれい」と称賛されたこともあった。才木は「今は逆の立場なので、子どもたちにしっかり伝えられるようになれれば」と引き締めた。

将来的な選手の理想像は能見氏だ。「能見さんは野球選手としてもそうですけど、人柄としても尊敬する部分がたくさんある。人としても野球選手としても憧れてもらえる選手になりたい」と気合をにじませた。

野球教室の最後には小学生たちに向けて「もしかしたらプロ野球選手になって、一緒に野球をすることになるかもしれない。プロの世界で一流になって、皆さん(小学生)を迎えられるように頑張るので、皆さんもそこを目指して頑張ってください」とエールを送った。【古財稜明】

○…岡留英貴投手が将来的な「岡留ジャンプ」の誕生を待望!? 野球教室でトレーニングを担当し、亜大時代に行っていた「両足跳び」を披露。両手を頭の後ろに回し、腰を前に突き出して跳びながら前進していく運動を伝授した。プロ野球界では大学の先輩でもあるDeNA山崎の「ヤスアキジャンプ」が恒例。「両足跳び」での応援については「球場全体それは嫌!」と否定しつつ、「岡留ジャンプ」には「それくらい(人気選手になれるように)頑張ります」と力を込めた。

○…江草仁貴2軍投手コーチが野球教室で小学生に「脳トレ」を指導した。脳科学、運動学などを融合したプログラム「ライフキネティック」によるもので、大阪電気通信大のコーチ時代に資格を取得し、阪神2軍でも指導を行っていた。主にドイツのサッカー、スキー選手が取り入れ、日本のサッカー界にも広がりつつあるという。「イメージ通りの動きができるように手伝いをしていく形」と説明。「赤=前に動く」「青=左に動く」など、言葉と動きを連動させるドリルを数種類実施した。