村神様メジャーへ前進!! ヤクルト村上宗隆内野手(22)が9日、都内の球団事務所で契約交渉に臨み、3年総額18億円プラス出来高の複数年契約を結んだ。来季年俸6億円は球団最高で、3年後のポスティングシステムによるメジャー移籍も容認された。現行の“25歳ルール”が緩和されれば、24年オフにも同制度による米挑戦が可能。日本選手最多のシーズン56本塁打を放ち、史上最年少の3冠王に輝いた若きスラッガーが、早ければ2年後に海を渡る。(金額は推定)

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今季年俸2億2000万円から倍増以上の大型契約とともに、絶好の条件を手にした。村上の来季年俸6億円は山田の5億円を上回るチーム最高俸で、6年目としても球界史上最高額。さらに驚く条件が追加されていたことを明かした。

村上 今のルールでは3年後のポスティングを認めてくれるという話と、「25歳ルール」が変われば、2年後のポスティング移籍を認めてくださるという話もいただきました。

11月14日の日本記者クラブでの会見で「アメリカでプレーする権利を得るのは限られた選手なので、もちろん挑戦したい思いはあります。早ければ早いほどいいなと思っている」と初めて公言した米国への道が、一気に開けた。

現在メジャーには海外プロリーグから25歳未満の外国人選手を獲得する場合、契約金、年俸などを含めて低く制限する“25歳ルール”がある。3年後に25歳の村上の場合、3年契約満了時が最適なタイミングとなるが、ルールが変更なら前倒しで2年後にも米移籍挑戦が認められた。「本当に球団には感謝しかありません。もっともっと頑張るぞという気持ちになってますけど、まずは球団に感謝しています」と感謝の言葉を連ねた。

早期の米国移籍が現実味を帯びても、チームで全力を尽くす思いは変わらない。「まず(最短で)2年は日本でやるので。これからもっともっと、ヤクルトに恩返しするしかない」とキッパリ。日本シリーズで対戦したオリックス吉田正がポスティングでレッドソックスと5年約126億円で契約合意したことも、「来年、再来年は日本でやるので別に何も。いい契約だなとは思いましたけど」と冷静に受け止めた。

球団史上最高額の評価にも、「それだけの成績は残したと思っているので。何もせずにいきなり6億入ってきたらビックリしますけど、こっちも頑張ったので」とプライドをにじませた。来季の目標は「キャリアハイ」。米国挑戦をにらみつつ、今季以上の数字を積み重ねていく。【鈴木正章】

○…球団が村上のメジャー移籍を後押しする。衣笠球団社長が「基本的に球団として前向きに取り組むということは彼に伝えてあります。スワローズファンだけじゃなく、プロ野球ファン、メジャーで活躍する彼の姿を見てみたいと。当然みんな思っているでしょう」と説明。その上で「条件を付けるとしたら、帰ってきた時にスワローズに真っすぐ。脇見しないで戻ってきて欲しい」と話した。

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