2022年、担当記者たちの心に響いたコメントをまとめた「言葉の力」。第2回はパ・リーグ編です。

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オリックス中嶋監督「は~しんどかった。汗、汗。泣いてねえし。すげえことが起きるんだな…と思って。感極まったというより、びっくりしちゃった」(10月2日、リーグ最終戦で連覇を決めて。激闘を物語るクールな指揮官の1コマ=柏原誠)

 

オリックス比嘉「ずっと弱かったんで。本当にこんな日が来るとは」(大車輪のチーム最年長が日本一をかみしめた=柏原誠)

 

オリックス山本「ノーヒットノーランしたからといって何かが変わるわけではない。自分のやることを丁寧にやって、また次の試合に合わせたい」(ノーノ-の快挙翌日のコメント。こだわりのマイペースで2年連続MVPに=柏原誠)

 

ソフトバンク藤本監督「目から変な汁が出てきたしさ。野球人生で初めて変な汁が出たよ」(10月5日、リーグ最終戦でのV逸からCSへ再始動。独特の表現で悔しさを表した=山本大地)

 

ソフトバンク柳田「3時間、死ぬ気でやろう。だめやったら俺のせい。死ぬ気でいくぞ」(10月2日、優勝マジック1で臨んだリーグ最終ロッテ戦の円陣で=只松憲)

 

ソフトバンク藤井「明日も、投げさせてください」(10月1日、優勝マジック1で臨んだ西武戦で山川にサヨナラ弾を献上。涙を流し、試合後の宿舎で藤本監督に直訴した=只松憲)

 

ソフトバンク東浜「今後も理想は『10安打完封』で変わることはない。もしかしたらそっちの方がうれしいかも」(5月11日、自身初のノーヒットノーランを達成した直後に=只松憲)

 

楽天田中将「フフフ。すごいっすよ。13者連続三振で、19奪三振で、パーフェクトゲーム、なおかつ球数も少ない。そんなピッチング、たぶん僕はできない」(4月11日、ロッテ佐々木朗が自身の18奪三振を超え完全試合達成の翌日。後輩投手の快挙に少しうれしそうだった=栗田成芳)

 

楽天石井GM兼監督「未来は今の積み重ねだと思っています。失敗成功をしっかりと積み重ね、来シーズンそれをしっかりとする形、それをチーム一丸となって強い気持ちで臨んでいきます」(10月2日、最終戦セレモニーで来季への覚悟を表明した=湯本勝大)

 

楽天辰己「守備で目立ちたくない。極力立ったまま捕りたい。でも、チームの士気上げるためにかっこよく捕ることも必要なのかなと思います」(6月10日、2年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得した名手が守備へのこだわりを語った=湯本勝大)

 

楽天釜田「やり切ったという思いが最初にめぐった。そういう思いになれたというのは、ここまで頑張ってきた自分のこの11年の野球人生かなと思います」(11月8日、トライアウト登板後に。ケガに泣きながらも、もがき続けた現役生活を晴れやかに振り返った=湯本勝大)

 

楽天島内「後ろに銀次さんがいるので、僕が凡退しても大丈夫だという気持ちで入りました」(6月22日、同点の9回2死一、二塁でサヨナラ3ランも、まさかのアウトカウントを勘違い。結果オーライで勝利を呼んだ? =湯本勝大)

 

楽天浅村「打てる時と打てない時はある。その中でランナーいるケース、自分がかえさないと勝てないと思って毎試合やっている」(7月21日、不動の主軸として強い覚悟を示した=湯本勝大)

 

西武山川「4番は打てない時期が続き、それでチームが負けていたら、全部受けとめなくてはいけない場所。それは4番の宿命」(9月27日、不振に苦しんだ9月の中で4番を背負うプライド、責任の強さを感じた=上田悠太)

 

西武水上「悩んでいる人を見ると、もったいないなと思う。悩んでいる時間を削って、すぐ新しい事を始めた方が成長幅が大きい。気がついたら、こんな考えでした」(11月17日、強心臓を武器に新人王を獲得。信念がにじんだ=上田悠太)

 

西武松井監督「一番は勝てるチームを目指していきたい。常に優勝争いができるチームになるには、チームとしてだけでなく、組織としてしっかり戦うことが非常に大事になってくる」(10月18日、就任会見で力強く決意を表明=上田悠太)

 

西武栗山「僕らの立場、ポジションはどんな状況でも若手の手本になり、チームの勝ちにつながるプレーをすること。それを全うする責任感を持ってやりたい」(5月29日、開幕からの不振が続いた中、1号の代打サヨナラ弾。愛され、尊敬され続ける理由が分かる=上田悠太)

 

西武源田「ライオンズの一員として野球をするのが本当に楽しい。全部好きです。最後までライオンズで野球をやり遂げたい」(11月26日、FA権取得前年に5年契約で残留。強いチーム愛を口にした=上田悠太)

 

西武中村「クリ(栗山)の誕生日に打てて良かったです」(同期入団かつ同学年で入団した球団に最も長く在籍したコンビ・栗山の誕生日、9月3日に同日通算7本目の祝弾=栗田成芳)

 

西武十亀「プロ野球人生で一番つらい登板でした。このランナーをかえしてしまったら松坂さんの防御率はとんでもないことになると」(9月30日、引退会見で、21年に松坂氏が引退試合で先頭を四球で出し、2番手で登板した計り知れない重圧を振り返る=栗田成芳)

 

ロッテ荻野「この年になると脅威というより、なんか、見ててワクワクって感じのほうが大きいかも」(1軍復帰後の6月19日、後輩高部の活躍を問われ=金子真仁)

 

ロッテ松川「すみません、ボールです」(4月24日オリックス戦、判定に苦笑いした佐々木朗に詰め寄る球審を制すひと言=金子真仁)

 

ロッテ小島「よしっ!!」(6月2日ヤクルト戦。今季初勝利の権利を得て降板。ベンチ隅で時に正座しつつ計141回の拍手で「よしっ」と口を動かしながら応援。結果逆転負けもけなげさが伝わった=金子真仁)

 

ロッテ佐々木朗「最初、幕張メッセと勘違いしてるんじゃないかって思いました」(完全投球を継続した4月17日日本ハム戦。自分がZOZOマリンに満員の観衆を呼んだ感想にジョークで回答。隣接の幕張メッセでは人気催事中だった=金子真仁)

 

ロッテ佐々木朗「セ・リーグの打者は本当にみんな打ちますし、村上選手なんかは本塁打以外はアウトにしてほしかったなと思いました」(7月27日、オールスターでヤクルト村上と対戦し中前打浴びる=金子真仁)

 

ロッテ佐々木朗「僕だけよりも、チームメートと撮られているほうがうれしいなと思います」(12月14日、報道写真展で「好きな写真は?」と問われ=金子真仁)

 

日本ハム清宮「どんだけ打っても、頑張っても、上には村上がいてくれる。全然、こんなんじゃ満足できない。常に自分にムチを打ってくれる存在。アイツがいてくれるから、もっと高みを目指せる」(8月3日、ソフトバンク戦で1試合に2ラン2発。開幕から12本目でようやく複数打点アーチを描いた=中島宙恵)

 

日本ハム新庄監督「2位ならユニホームを脱ぐ覚悟なので。来年は、さらに行きまっせ!」(9月28日、ロッテとのホーム最終戦で来季続投を宣言=中島宙恵)

 

日本ハム加藤豪「来年の2月まで、覚えておいて欲しい言葉があります。それは『Believe』です。Believe in yourself=自分を信じること。Believe you are the best=自分が1番だと信じること。Believe in your teammates=チームメートを信じること。Believe we can be champions=世界一になれると信じること。選手、そしてファンの皆さん1人1人が100%『Believe』することが、世界一になる大きな材料になると思います」(11月16日の秋季キャンプ最終日、“逆輸入ルーキー”が、初体験の手締めのあいさつで約3分間の感動スピーチ=中島宙恵)

 

日本ハム吉田「こんなに声援をもらえるとは思っていなかった。また来られる機会があれば、しっかり自分の力で勝てるようなピッチャーになって、来たい」(6月21日、地元秋田で先発登板した楽天戦後。黒星を喫したが、球場全体から受けた大声援にさらなる成長を誓った=木下大輔)

 

日本ハム新庄監督「こんだけのファンのみんなが、遅くまで残ってくれて見ている。越えていけ」(5月26日、ヤクルト戦の延長10回に3連投となるマウンドへ向かう北山を呼び止め、2夜連続でサヨナラ弾を浴びていた右腕の気持ちを奮い立たせた=木下大輔)

 

日本ハム北山「このマウンドで逃げるような投球していたら何の成長にもならない」(5月26日、ヤクルト戦の延長10回。プロ初の3連投はオール直球勝負で、2夜連続サヨナラ弾を浴びていたヤクルト打線にリベンジした=木下大輔)