ロッテ佐々木朗希投手(21)が、狙う個人タイトルに初めて言及した。

4日、岩手・大船渡市内での自主トレ後にオンラインで取材対応。「もちろん勝ち星とか勝率も大事ですけれど、(最優秀)防御率とか(最多)奪三振のほうが、どちらかというと狙いたい」と、23年の目標の1文字に挙げていた「冠」を具体化した。その上で「チームの中心として投げられるように。自分の投げた日に絶対勝つという気持ちでやって、チーム優勝がついてくればいい」。誰もが認めるエースに君臨する自覚たっぷりだった。

初詣も行かず、おみくじも引かず、「初夢は覚えていないです」。神頼みではなく、目の前の現実に対し、自身が出来る準備を貫くスタイルだ。「去年よりも、すべてにおいてレベルアップした状態で、よりよい1年に。自分の足りなかった部分を補っていければ」。昨季達成できなかった2ケタ勝利や規定投球回到達も最低ラインと位置づけている。

3月にはWBCが開催される。侍ジャパン選出は濃厚なだけに、元日もブルペンで投球。例年よりペースは速い。「まだキャッチボールの延長ですが、ほぼ毎日強めに」とし、立った捕手に「20球以上投げるようにしている」。WBC公式球にも「(11月の)強化試合の時よりも慣れてきている」と手応えを得ている。

家族や地元の友人らと交流するなど気分転換の時間も力に変える。「年末のカニがおいしかった」と食も満喫。「良い意味でのんびり、楽しく、その中で集中しながらやっているところ。他の選手とは準備の仕方が違ってくると思うので、自分で決めたメニューを自分のペースで出来たらいい」。この日もストレッチ、坂道ダッシュ、キャッチボール、ノックなどで調整。世界一と日本一に挑む最速164キロ右腕は「ダブルVサイン」で故郷での自主トレを終えた。【鎌田直秀】

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