今秋のドラフト候補を「ニッカン・オリジナルカード」付きで紹介する新春企画の最終回は、社会人・独立リーグ編。

三菱重工West・竹田祐投手(23=明大)は、最速150キロ右腕で多彩な変化球も操る。指名漏れを経験した2人が、再び夢に挑戦する。

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強い思いを持って、右腕を振る。三菱重工Westの竹田は「ずっとプロに行くことを目標にしている。社会人に入って、心が揺らぐことはなかったですし、絶対行くという気持ちで練習している。気持ちは1日も切らしたことはない」と言い切る。

最速150キロの直球にカーブやスライダー、フォークをコントロール良く投げ込む。昨年行われた日本選手権では1回戦で2安打完封勝ちするなど、3試合で19回1/3を1失点と存在感を示した。「いろんな経験をしてレベルが上がったし、もっとレベルを上げないといけないと思って練習に取り組んだ。その結果が少しだけ出たので良かった」と振り返る。津野祐貴監督(35)も「計算できる投手で、タフさもあるし、連投もきく。調子を落とした中でもゲームをつくれる。向上心もあって自分の信念も持っている」と信頼を寄せる。

明大ではドラフトの指名漏れを経験。「プロの世界に行くチャンスがあったのに行けなくて、すごい悔しい思いをした。絶対2年で行くという気持ちでやってきた」。社会人ではチームメートに元阪神、オリックスでプレーした金田和之投手(32)もいて「オンとオフがしっかりしている。いいところは見て学ぼうと思っている」と貪欲だ。

23年は目標に向かって勝負の1年となる。「すべてにおいてレベルアップしたい。思い詰めすぎず、自分のペースで練習していきたい」。夢の実現へ1歩ずつ前進する。【林亮佑】