日の丸を背負った経験が今を形づくる。巨人菅野智之投手(33)が18日、沖縄・宮古島で山崎伊、堀田らと行う自主トレを公開。3月のWBCメンバー入りが内定している戸郷、大勢ら後輩へ、17年の前回大会を経験した先輩として「間違いなく選手として大きな財産になる。帰ってきてチームに還元してもらいたい」と宿題を課した。

ヒリヒリするような緊張感が脳裏に焼きつく。17年大会の準決勝アメリカ戦。バリバリのメジャーリーガーが並ぶ。「このチームを抑えられたら大丈夫、どんな厳しい場面でもあの時の緊張感に比べたらなと思えた。自分の力も把握できたし、もっともっと上を目指そうと思うきっかけになりました」。日本では見ることの出来なかった世界を垣間見た。

6年がたち、体も年齢も変わった。「野性的」をテーマに掲げる今オフ。この日はキャッチボール、フィジカルトレーニングなどで汗を流した。「昨年よりも現時点ではいい状態ですし、高い水準でできている」と手応えを口にした。

上を目指し続ける気持ちは変わらない。33歳の11年目でもエースの座は譲る気はない。「チームで一番の成績を残せるようにならないとダメ。やっぱりリーグ優勝、日本一しかない。自分もここ数年、納得のいく数字を残せていない。ファンの皆さんも納得できるような結果をお見せできる自信がある」。自らを奮い立たせるように、堂々と宣言した。【小早川宗一郎】

○…山崎伊と堀田は、菅野との合同自主トレで変化を追求した。トレーニングで限界まで追い込むエースの姿を見た山崎伊は「100%を120%に。上限を上げることで、もっと楽に抑えられる」と刺激を受けた。投球フォームの変更を模索している堀田は「この先は160キロを目指したい。常時、150キロを超すくらいの球を投げられるように」と高みを見据えた。

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