巨人ドラフト4位門脇誠内野手(22=創価大)が宮崎キャンプ第2クール初日の7日、“フルストロング”モードに入った。高校1年から大学4年まで公式戦フルイニング出場した鉄人ルーキーは、原監督から「ストロング門脇」の異名を授かり、今クールは大久保打撃チーフコーチからフルスイング指令を受けた。11、12日に予定の紅白戦にはフルイニング出場を志願。特殊サングラスなど多種多様のアイテムも駆使し、開幕1軍へまい進する。

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171センチの体を思い切り使ってバットを振り回した。室内練習場での打撃練習。門脇は右手1本の大きなフォロースルーで白球を捉え、強いライナーを飛ばした。「振れる範囲で強く。しっかり振れる準備をしていないと、試合では振れない」とモデルチェンジし、強打者の片りんを示した。

創価高1年から創価大4年まで公式戦116試合999イニングフル出場。原監督からも「ストロング門脇」との異名を付けられた鉄人は、これまで打率、出塁率を追い求めてきた。大学では77試合で2本塁打。6日の休み前に大久保打撃チーフコーチから「マン振りしろ」と指導された。さらに同コーチからは「吉田が降臨しちゃった」と120億円超の大型契約でレッドソックスに移籍した強打者になぞられられた。門脇は「そんな力はない」とした上で「なれる可能性があるなら、そういうバッターも目指したい」と新たな未来も描いた。

160キロのマシン相手には、近未来的なサングラスを装着した。レンズがチカチカと点滅する特殊サングラス「ビジョナップ」。視界はパラパラ漫画のようにコマ送りになり、球が見えにくくなる。昨年9月に選球眼アップを目指し、約5万円で購入。サングラスを外すと「ボールが遅く見える」と効果を実感する。目のリミッターを解除すれば160キロの球にも力負けしなかった。これまでもさまざまなアイテムを駆使してきた鉄人は目も鍛錬する。

11、12日には紅白戦が待っている。公式戦ではなくとも、フルイニング出場を志願。「プロの球をしっかり見た上で、どう対応できるか」と、にらむ。開幕1軍へ、アピールを続けていく。【上田悠太】

<巨人門脇アイテムアラカルト>

◆特殊サングラス レンズが高速点滅し、視覚が断続的に遮断される。脳が活性化され、同時に眼筋を鍛える。動体視力、周辺視などを向上できる目のトレーニング機器。

◆酸素発生器 65万円かけて入寮後に自費購入。酸素を取り込み、血液の循環をよくすることで疲労回復を促進。就寝前に約1時間行う。

◆足用マッサージ器 大学時代のトレーナーにすすめられ、足のけが予防に利用。約8万円で購入。

◆ティー打撃スタンド ドラフト指名後の練習でHANG(ハング)社のティースタンド「サクゴエ」を使って振り込んだ。先端部分が透明で打ちやすく、ソフトバンクなどプロ球団のほか、オリックス杉本も愛用する。

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