ロッテ安田尚憲内野手(23)が、オープン戦8試合目でようやく1号を放った。0-2で迎えた4回無死一、二塁の第2打席、やや外角よりの低め直球を右中間に運ぶ逆転3ラン。第1打席を終え、計21打席でわずか2安打。ホームランもなく苦しんでいたが、ついに1発が飛び出した。

高校時代に日本ハム清宮幸太郎内野手(23)と3人で「BIG3」と称されて切磋琢磨(せっさたくま)してきた侍ジャパン村上宗隆内野手(23=ヤクルト)も、4番に座るWBCの20打席で2安打ノーアーチの苦境に立っている。「僕はエールとかいうレベルの選手ではないんですけれど」とした上で、「連絡は取っていないですけれど、純粋にファンの気持ちで応援しています。打ってほしいですね」。村上の本拠神宮での快音は、東京ドームで戦う友へのエール弾となった。

この日の試合前には福浦和也ヘッドコーチ(47)から調子が良かった昨秋の映像を用意され、打撃フォームを修正した。右足を少し内側に入れ、つま先から踏み出すことを意識。「練習でしっくりきた。この2、3週間苦しんでいたので、この1本で何か良い方向に変わっていけるようにしたい」。吉井理人監督も対外試合の「開幕4番」に抜てきするほど期待されている安田自身がきっかけをつかんだように、村上にも準々決勝のイタリア戦(16日、東京ドーム)でのWBC初弾に期待を寄せた。【鎌田直秀】

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