中日加藤宏幸球団代表が27日、開幕直前に失踪したキューバ人、ジャリエル・ロドリゲス投手(26)と連絡がついていたことを明かした。この日、同投手が自身のインスタグラムでファンへ向けての感謝と謝罪のメッセージを配信。同代表は、先週にロドリゲスの代理人弁護士とともに本人とも球団渉外担当と電話で会話したことを明かし、またロドリゲスから直接手紙が届き、「ドラゴンズに感謝している。MLBでプレーしたい夢を追う」趣旨の内容が記されていたことを説明した。

ロドリゲスはインスタグラムで「契約を破棄したことを謝罪したい」と記していた。中日とロドリゲスとは、2月のキャンプ期間中に、統一契約書にサインをもらい契約は完了済み。加藤代表は「契約は破棄されていない。あくまでもウチの支配下選手。キューバ政府の意向をくみながら」と話した。

この日のインスタグラムでは、ロドリゲスは中日のユニホーム姿でプレーする写真とともに「この写真は私にとって美しい思い出。3年間応援してくれた全てのドラゴンズファンに感謝している。そして、突然契約を破棄したことを謝罪したい。しかし、MLBでプレーしたいというキューバではかなえられない夢を追うことに決めた。これまでの情熱、信念、自己統率力があれば実現できると信じている」と投稿していた。

ロドリゲスは20年1月に中日と育成契約し、8月に支配下登録。2年目までは主に先発として起用され、リリーフに回った22年は56試合で6勝2敗39ホールド、防御率1・15を記録。最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。

WBCではキューバ代表として出場し、マイアミ開催の準決勝進出に貢献。準決勝敗退後はキューバに一時帰国したが、来日せず現地メディアでは亡命の可能性が報じられた。今月上旬にはロドリゲスがドミニカ共和国でトレーニングを行う映像が全米野球記者協会に所属するフランシス・ロメロ記者のツイッターで公開された。

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