阪神村上頌樹投手(24)が「村上対決」で返り討ちに合わせる。

9日のヤクルト戦(甲子園)に先発予定。前回対戦の4月29日には、「村神様」こと主砲村上を3打数無安打に抑え、8回無失点で今季2勝目を挙げた。「『村神様』となるとあっちになる。自分は自分なので、村上頌樹という名前を覚えてもらうようにやっていきたい」。昨季の3冠王を再び抑え、難読の頌樹(しょうき)をあらためて全国に知らしめる。

8日には甲子園でキャッチボールやダッシュなどで調整。本拠地での先発は2軍では経験済みだが、1軍では初。「やっと投げられるので存分に楽しみたい」と目を輝かせた。智弁学園では春夏合わせて3度甲子園に出場。3年時の16年センバツでは優勝投手になった。今季から声出し応援も復活し、当時と変わらない大歓声のマウンド。「高校時代はだいぶ前なんですけど、あの時もいいピッチングができた。それができるように頑張ります」と、再現を目指す。

当初は6日の広島戦で登板予定だったが、雨天中止で7日にスライド。その7日も中止となり、中9日で臨む一戦。登板日が2日連続で流れ、次の試合で登板するのは14年8月5日のメッセンジャー以来だ。難しい調整だが「登板が長引いているので、あまり(練習を)やり過ぎないというか、それで疲れたら意味がない。万全に臨めるようにやっている」と体調管理に気をつけている。

ここまで先発として2勝を挙げ、開幕から25イニング連続で無失点を継続。2リーグ制後、セ・リーグでの記録は63年中井悦雄(阪神)の31回だ。セ界新記録まであと6回。「やっぱり甲子園でいい投球をしたい。歓声もすごいですし、ファンの皆さんも大勢来ている。早く投げたいです」。聖地の虎党にもあいさつ代わりの快投を披露する。【波部俊之介】