打者森下が、投手森下の4勝目をアシストした。広島森下暢仁投手(25)が同点の5回1死一、二塁、9番打者としてDeNA石田からプロ1号となる決勝3ラン。投手がプロ初本塁打で試合を決めたのは、球団では01年4月8日巨人戦の高橋建以来22年ぶりだ。投げても7回2失点と好投。投打の活躍でチームを4連勝に導き、貯金は今季最多の5に。首位阪神とのゲーム差を3に縮めた。

二塁走者だったデビッドソンも「あんなホームランを見るのは本当に楽しい」と飛距離に舌を巻いたほどの特大弾。左翼席上段に会心の一撃をたたき込んだ。「ゾーンに来たら思い切って振ろうと思っていた。難しいことはできないんで、思い切って振ろうと思って。そしたら、ちょうどかみましたね。最初、何が起こったか分からなかった」。自身の一振りが招いた結果に一瞬ぼうぜんとし、われに返ってガッツポーズだ。

アーチは好打の遊撃手としても鳴らした大分商以来。今季初の対DeNAカード勝ち越しを決め「優勝争いするために大事な一戦だと思った。本当に良い勝ち方だった」と喜びをかみしめた。新井監督が「最高のバッティングでしたね。打って良し、投げて良し」とねぎらった投打の大仕事。7回の攻撃開始を彩った赤いバルーンが、試合終了の瞬間も夜空に舞って勝利を祝福した。【堀まどか】

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