ソフトバンクがアーチ攻勢で首位オリックスに連勝した。

1点を追う4回。先頭今宮健太内野手(32)が宮城から左中間スタンドに同点の4号ソロ。「真っすぐを完璧に捉えることができた」。4試合ぶりにスタメン復帰した選手会長の1発が号砲だった。試合を引き戻すと、続く5回には1死一、二塁から9番甲斐拓也捕手(30)が宮城の124キロのチェンジアップをジャストミート。中堅左へ勝ち越しの6号3ランをたたき込んだ。「何とかしようと、その思いだけでした」。6月10日の巨人戦以来、約1カ月半ぶりの1発が勝ち越し弾となった。

正捕手としてマスクをかぶり続け12連敗を喫した。悔しさは心にくすぶっていた。24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で9回2死から守護神オスナがサヨナラ被弾。誰より傷心のオスナが「気にするな」と気遣ってくれ、涙した。

さらに6回には近藤健介外野手(29)もダメ押しの13号ソロを放ち、今季2度目の1試合3発。9回にも2点を追加してチームは完勝だ。「今はチームが同じ方向を向いている感じがする。チームとして新たに固まってきた気がします」。殊勲のアーチを放った甲斐は、連勝にもさらに気を引き締めるように言った。

▽ソフトバンク近藤(6回にダメ押しの13号ソロ)「打ったのはスライダー。自分のスイングで仕留めることができました。前の打席で三振したボールへのリベンジができました」