阪神の先発ビーズリーが5回3安打無失点、計7奪三振と好投した。150キロ台の直球と宝刀スイーパーを軸に巨人打線を翻弄(ほんろう)。3回先頭中山から立て続けに三振を奪取。内角へ鋭く切れ込むスイーパーで空振り三振に仕留めた4回の秋広まで、5者連続の奪三振ショーを繰り広げた。来日2勝目はお預けとなったが、敵地で持ち味をいかんなく発揮した。

「バックもナイスプレーが多かったし、梅野さんもうまくリードしてくれたおかげで、なんとか0点で(中継ぎに)バトンを渡すことができてよかったね」

今月1日に誕生したばかりの長男ウェスリーくんと夫人のサポートのため、1軍合流が予定より遅れたこともあり、岡田監督は「今日はもう3回でいいと思ってたけど、まさか5回まであんなピッチングをするとは思ってなかった」と目を丸くした。来日初勝利を挙げた前回3日の中日戦に続き、中5日で好投した右腕に「ちょっと1回間隔空けるけど、当然戦力、ローテーションのピッチャーとしての力があると思う」と評価。チャンスを再び自らの手でつかみ取った。

ファームでは体調不良で離脱した大竹、再調整中の西勇らも控える。助っ人右腕の奮闘により、先発投手陣の層はさらに厚みを増した。家族のためにも、異国の地で快投を連発していく。【古財稜明】

■島本安定の6戦連続0封

阪神島本が緊迫した場面での1イニングを無安打無失点に抑えた。2-2の8回から登板。巨人代打の長野を変化球で遊ゴロに仕留めると、続く吉川を一ゴロ。最後は梶谷を136キロフォークで空振り三振と失点を許さなかった。これで6試合連続無失点で防御率は1・89。6ホールド目も挙げた。連日、勝ちパターンとしてブルペンの一角を担う左腕の安定感が光る。

■ケラーも安定8ホールド

阪神ケラーが1回を無安打無失点で抑え、8ホールド目を挙げた。2-2の9回に4番手で登板。巨人先頭のオコエを154キロ直球で空振り三振。岡本和の四球とブリンソンへの故意四球で2死一、二塁としたが、北村拓を左飛に仕留めて延長戦にこぎつけた。岡田監督は「やっぱりケラーがちょっと使えるから、それが大きいわな。他がいない中でな」と力投を続ける助っ人をたたえた。

■岩崎6戦連続セーブ

阪神守護神岩崎が6試合連続セーブとなる22セーブ目を挙げた。3点リードの延長11回に登板。先頭の代打岸田に中前打を許したが、オコエを見逃し三振、岡本和は捕邪飛に打ち取り、最後は代打坂本を外角高めの直球で空振り三振に斬り、ゲームを締めた。8回以降は中継ぎ陣が無失点でつなぎ「よかったですね。こういう試合を増やしたいですね」とニンマリ。7日の休日を挟んだ3連投もおかまいなし。連続無失点試合を16まで伸ばした。