関甲新学生野球秋季リーグ戦が2日、開幕する。新潟大はエースの阿部哲朗投手(3年)が中心。自慢の制球力を武器に、最下位に沈んだ春の雪辱を果たす。

戦う準備は整った。開幕戦は春王者で全国4強入りした白鴎大。エースの阿部は強豪相手にも「ここに標準を合わせて、投げられる準備はしている」と闘志をみなぎらせる。夏の練習試合など実戦を通して状態は上がっている。「カットボールの球速が上がって、より直球に近い形で投げられている。ほかの変化球の制球も上がった」と手応えを話す。

チームは1部昇格を果たした昨季に春秋で4勝を挙げるなど、国立大としての意地を見せた。しかし今春はより研究されるようになり、0勝9敗。失点数も118失点と差を見せつけられた。「データに割く時間も違うし、本気の違いを感じた」と振り返る。それでも群馬大との1・2部入れ替え戦で勝ち、リベンジのチャンスは得た。「秋は新潟開催が3度もある。(地元の)新潟の大学として勝たなくてはいけない」と強い思いを力にする。

公務員志望と言う阿部は来年からは試験勉強に専念するため、この秋が最後の戦いになる。「まだリーグ戦で勝ったことがないので、絶対1勝したい」。ラストシーズンでの初勝利を目指し、阿部は最後まで突っ走る。

◆阿部哲朗(あべ・てつろう)2001年(平13)10月26日生まれ、柏崎市出身。剣野小1から野球を始め、柏崎三中では軟式。中越高3年夏に県8強入り。180センチ、75キロ。右投げ右打ち。