巨人岡本和真内野手(27)が史上114人目の通算200号を達成した。2回先頭で、DeNA東の初球を右翼席へ運んだ。27歳2カ月での200号は、72年東映大杉勝男、82年阪神掛布雅之に並び、史上6位の年少記録となった。体調不良による特例2023での出場選手登録抹消から、この日に1軍再登録。4試合ぶりの復帰戦で即、初球アーチで大台に到達した。

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待ちわびた感触だった。岡本和が復帰戦の初打席、初球、初スイングで決めた。2回先頭、DeNA東の129キロチェンジアップを右翼席へ先制の35号ソロを運んだ。通算200本塁打のメモリアルアーチとし「思い切っていこうと。当たってビックリしました。まだまだなので、もっと積み重ねていけるように頑張ります」と次の1発だけに目を向けた。

眠れぬ夜を過ごした。大阪への移動日だった8月28日に体調に異変を感じた。熟睡できず、未明から何度も目が覚めた。同29日の朝、熱を測ると高熱が出ており、無念の特例抹消になった。開幕から114試合連続でスタメン出場を続けていた中での3試合欠場。寝込みながら、試合をテレビで見守り「長く感じました…。やっぱり健康が一番です」と悔しさだけを募らせた。

高卒1年目で放ったプロ1号から8年。同じ横浜の夜空に200本塁打目を積み上げ「うれしいことですし、これからもたくさん打てるように頑張りたい」とかみしめた。プロ9年目になり、今季は4番の重責を背負いながら新主将としてチームの中心に座る。試合前のフリー打撃では引っ張らずに逆方向への打球を貫く。「気持ちよく打ってたらだめになる。我慢して我慢して」と欲を抑えてきた。

今季から左足を開いてボールを見やすくなるオープンスタンスに構えを変更。体重も8キロ減らして、キレが増した。8月は出場23試合で球団の右打者では月間最多の12本塁打を量産した。最後は体調不良の災難にも見舞われるも「8月後半の嫌な流れは全部出たかな」とプラスに捉えた。信念はいつも「野球が好きだし、常にもっと打ちたいと思っている」。病み上がりのこの日は、自ら出場を志願した。岡本和が理想を求め続ける。【小早川宗一郎】

 

▼通算200本塁打=岡本和(巨人) 1日のDeNA19回戦(横浜)の2回、東から今季35号を放って達成。プロ野球114人目で、巨人では8人目。初本塁打は15年9月5日のDeNA21回戦(横浜)で砂田から。27歳2カ月で達成は6位タイの年少記録で、出場837試合は日本人選手9位のスピード記録。

【動画】巨人岡本和真、復帰後初打席の初球で通算200号達成!ハイタッチで笑みこぼれる