法大が、今秋初戦で逆転勝利を挙げた。投打がかみ合い、加藤重雄監督(67)は「苦しい内容でしたが、勝ち切れて本当によかった。いいスタートが切れました」と話した。

ラストシーズンを迎えた4年生が意地を見せた。4回まで無安打に抑えられていたが、5回に先頭の浦和博外野手(4年=鳴門)の右前打で流れが変わった。

1-1の6回1死二塁、今泉颯太内野手(4年=中京大中京)が粘ってフルカウントからの6球目、140キロをとらえて中前打を放った。勝ち越しの適時打に、一塁上でガッツポーズ。「ライナーのようになってしまって、二塁ランナーのスタートが遅かったので、なんとか回ってくれと思っていた。4年生が頑張ることで、チームの士気も上がると思う」と話した。

先発のエース右腕、篠木健太郎投手(3年=木更津総合)は安定した投球で今秋1勝目を挙げた。5回無死二塁で、フライになったバントを頭から滑り込んで捕球。その際に、人工芝との摩擦で右の手のひらにやけどを負った。一度はベンチに下がったが、続投。「言い訳にしたくなかった。マウンドを守りたいと思いました。(やけどは)たまに気になったけど、マウンドに立つ以上、弱みは見せたくなかった」と振り返った。8回を投げて被安打4の8奪三振、1失点、116球の力投で勝利を引き寄せた。