日本高野連と全日本大学野球連盟は12日、プロ志望届の提出を締め切った。公示された選手は、26日のドラフト会議で指名の対象になる。この日までに高校生139人、大学生172人の計311人が公示された。提出者は、昨年(高校生154人、大学生187人の計341人)より高校生、大学生ともに減少した。

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<展望> 大学生投手に逸材がそろう今年、ドラフト直前まで各球団の駆け引きがありそうだ。昨年はプロ志望届の締め切り時点で巨人が浅野の指名を公言しており、結果的に9球団が公言。ドラフト会議では、その9球団が希望通りに交渉権を獲得する“先手必勝”となったが、今年は現時点でゼロ。阪神、巨人を筆頭に「公表しない」流れだ。

大学生投手が1位指名の目玉になる。今秋、評価を上げているのが最速153キロ左腕コンビの桐蔭横浜大・古謝樹投手(4年=湘南学院)と国学院大・武内夏暉投手(4年=八幡南)。しなやかなフォームでキレのある球を投じる古謝と、低めのコントロールが抜群の武内。最速158キロを誇る東洋大・細野晴希投手(4年=東亜学園)も球の強さは一級品だ。右腕では最速155キロの青学大・常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)の落差のあるフォークはまさに即戦力。クイックのフォームが持ち味の中大・西舘勇陽投手(4年=花巻東)は先発も中継ぎもこなせるタイプで、青学大・下村海翔投手(4年=九州国際大付)は安定感がある。高校生ではU18W杯優勝に貢献した大阪桐蔭・前田悠伍投手が挙がる。

あえて野手の一本釣りを狙う球団も出てくるとみる。捕手では上武大・進藤勇也(4年=筑陽学園)が強肩強打。ENEOS・度会隆輝内野手(21=横浜)の打撃力は抜群で内外野をこなす。高校生では、遊撃手の上田西・横山聖哉内野手の人気が高い。【保坂恭子】

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