西武渡辺久信GM(58)が14日、ドラフト会議(10月26日開催)での1位指名選手を事前公表する可能性があることを明かした。

この日、宮崎市内でのフェニックスリーグを視察。ここまで広島が青学大・常広の1位指名を公言。阪神岡田監督は事前非公表の方針を示している。

渡辺GMは「(スカウト)みんなと話し合って(1位指名予定の選手名を事前に)出しましょうっていったら出すし、出さないって言ったら出さないし」としつつ「気持ち的には、公表したいくらいな気持ちはあるよ」と個人としての思いを明かした。

西武は年によって方針が違う。22年はドラフト9日前に早大・蛭間の1位を、21年は同じく3日前に西日本工大・隅田の1位を、19年は前日に大船渡・佐々木の1位を、それぞれ公言して当日に臨んでいる。

今年は花巻東・佐々木麟を1位指名も含めた上位候補に挙げていた。渡辺GMも同校グラウンドで練習を視察したことがあるほど注目していた。その強打者は米国留学を決断し、プロ志望届は出さなかった。「あれだけ振れる選手はいない」と逸材ぶりを認め「若い彼なりに悩んで決断したと思うので」と、18歳の思いを尊重した。

同GMは「打てなかったし」と今季の得点力不足を口にしつつも、26日のドラフト会議では即戦力投手の1位指名が有力だ。特に大学生投手は「いるよね。例年に比べれば(上位候補は)いると思う」とその候補者の充実ぶりに注目している。

すでに1位指名の候補は10人程度に絞っているもよう。渡辺GMら幹部も、中大・西舘や国学院大・武内らをはじめとした候補者の最終チェックへ球場へ赴いている。松井監督が参加してのものも含め、残り数回のスカウト会議で詰めていく。【金子真仁】