ソフトバンクが26日のドラフト会議で国学院大の最速153キロ左腕・武内夏暉投手(4年=八幡南)を1位指名することを公表した。25日、都内でスカウト会議を終えた小久保裕紀新監督(52)が「武内夏暉くん、国学院大学」と明言した。西武も武内の1位指名を公表するなど、複数球団で競合する可能性が高い。それでも地元福岡県出身の即戦力左腕獲得を目指す強い覚悟で、小久保監督がくじ引き役を務める。

先発左腕はチームの補強ポイントに合致し、ポスト和田の期待が高まる。今シーズンは12球団で唯一、規定投球回に達した投手が不在。2桁勝利も10勝をマークした有原だけで、左腕はベテラン42歳の和田が8勝、開幕投手の大関は5勝と先発勝利を挙げたのは2人しかない。

武内は今秋の東都リーグでベストナインと防御率0・97で最優秀防御率を獲得。10試合で5勝(2敗)をマークした。永井智浩編成育成本部長兼スカウト部長(48)は「来年1軍のローテーションに誰が一番入る確率が高いかと考えた時に、安定的に武内くんが入ってくるんじゃないかな」と理由を明かした。

1位指名が競合して交渉権を獲得したのは、16年の創価大・田中正義(現日本ハム)が最後で、17年からくじ引きは“7連敗中”と分が悪い。それでも監督就任後初の大役を務める小久保監督は「(験担ぎは)全然ない。縁があればと思います」と泰然自若。4年ぶりV奪回へ、地元出身の金の卵獲得で弾みをつけたい。【只松憲】

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