今年のプロ野球ドラフト会議は、1位指名で再抽選を含め7人が競合する史上初の事態となった。13、17年の6人を上回り史上最多。多くのドラマが生まれた運命の1日を、各球団の首脳が総括した。

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▽阪神畑山統括スカウト ほぼほぼ100点に近い。(1位)下村くんは(他球団との)駆け引きの中で、力的には他のピッチャーとも遜色ないという判断。(2位)椎葉くんはこっからまだ伸びしろも十分大きく見込める。(高校生内野手2人の指名は)右打ちの内野手(北條、山本)が抜けて、ショート、センターラインができる選手、打てて足もそこそこある選手。うまく両方とれてラッキー。

 

▽広島新井監督 (常広は)おそらく競合するだろうと思っていました。本当に素晴らしい投手だと思います。何年か後には投手陣の中心、核になれる投手だと思う。即戦力? そのように考えています。うちにも大瀬良、九里、そして若い床田、森下といいお手本がいますので、しっかりと学んで成長していってほしいと思います。最初(1位)が早く決まって、良かったです。

 

▽DeNA萩原チーム統括本部長 最初に監督が3球団競合を引いてくれたので素晴らしかったですし、その後もベストは尽くせたと思いますので、非常に満足のいくドラフトになったと思います。(度会の1位は)将来を考えると、野手で行くべきだと判断した。(左打者が6人になったのは)スカウトが用意してくれたリストの中から欲しいポジションで最上位というのが我々のやり方なので。

 

▽巨人水野スカウト部長 (1位指名を)公表することによって評価しているということを西舘投手にも敬意を表したかった。うちがとりたいんだという気持ちが強いので公表に近い形にしました。(支配下で指名した5選手は)みんな1年目から楽しみな選手で、戦力になってくれると思っています。優勝できていないので即戦力というところで。高校生は育成で支配下は社会人中心になりました。

 

▽ヤクルト高津監督 バランス良く特徴ある選手を取れたと思います。ポジション別でどこを補強したいかと進めました。先発はもちろん、左腕、捕手、守れる野手と指名できました。捕手は時間がかかる。必ず取ろうと思っていて、その中で彼(鈴木)が一番だった。(全員)レギュラー、先輩、ベテランを脅かす存在であって欲しい。点数は満点…、くじを外したから99点にしておきます。

 

▽中日立浪監督 度会選手が欲しくて1位で行ったが獲得できなくて非常に残念。(外れ1位)亜大の草加投手は非常にいい投手と聞いている。(ロッテとの重複で)もう1回外れると、非常に厳しいところもあった。交渉権を得ることができて良かった。右、左含めて、少し迷ったところはあった。(草加は)制球も良く、スピードも非常に出る投手。エースと言われる投手を目指してほしい。