欠かせない戦力になる。楽天ドラフト1位の桐蔭横浜大・古謝樹投手(22)がドラフト会議から一夜明けた27日、横浜市内の同大で指名あいさつを受けた。

今江敏晃新監督(40)が「球の出どころが見づらい」と評する最速153キロ左腕は、プロ1年目から先発ローテーション入りをつかみ、息の長い選手を目指す。

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楽天ドラフト1位の古謝が、笑顔で投球フォームを披露した。指名あいさつに訪れた後関昌彦スカウト部長(60)らと緊張した面持ちで対面も、記念撮影では表情がやわらいだ。「まだちょっと余韻でワクワクしてるっていうか、実感は湧いてないんですけど、(ドラフトから)一夜明けて、なんかドキドキが増したなと感じます」。ドラフト会議後は祝福のメールが約200件届いたという。

球団からは即戦力ルーキーとして期待され、まずは先発ローテーション入りを目指す。楽天には岸孝之(38)、田中将大(34)、則本昂大(32)らベテラン先発投手が在籍。経験豊富な先輩たちから刺激を受けながら「1年でも長くプロ野球生活を送れるように頑張りたい」と力を込める。

182センチ、75キロと細身だが、最速153キロを誇る左腕だ。ドラフトでは最速150キロ超えの東都大学勢7人が1位指名されたが、オンリーワンの直球には絶対の自信がある。「球質やキレは自分も負けてないと思っているので、そこをどんどんアピールしたい」。後関スカウト部長も独特の球質を「力感を感じないんだけども、手元でピュッとくる感じ」と表現する。

11月6日には明治神宮大会(同15日開幕)出場2枠をかけた関東地区大学野球選手権が始まる。大会初日に国際武道大と対戦。「特別、ドラフトで選ばれて、いいピッチングをしたいという思いはないが、自分が引っ張っていかないといけない。自分の後ろ姿を(後輩たちも)必ず見てると思うので、いつも通りの投球をすればいいと思う」。自然体で大学日本一を決める舞台に導く。【山田愛斗】

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