レギュラー奪ってみ! 阪神平田勝男ヘッドコーチ(64)が8日、若手に「外野レギュラー奪取」指令を出した。2日前の6日には岡田監督が連覇へ、高知秋季キャンプからの戦力底上げを厳命。この日、甲子園に姿を現した平田ヘッドも若虎勢に期待を込めた。

「『こいつは来年連れていってみたい』と思わせる選手がドンドン出てほしい。育成の野口もいるし『2月に連れて行こうかな』と思わせることも含めて、彼らにとってアピールの場。井坪、戸井、前川にしてもそういう魅力を感じる。来年の戦力として、キャンプの人選を含めて見ていく」

野口恭佑外野手はプロ1年目の育成選手ながら急成長中だ。ウエスタン・リーグでは67試合で打率3割3厘、6本塁打。秋季キャンプ第2クール2日目のフリー打撃では20本の柵越えを披露し、左翼へ推定飛距離130メートル弾を含む4本の場外弾をかっ飛ばした。和田2軍監督からも「打撃だけだったら、3桁の選手ではない」と評価される存在だ。

首脳陣の言葉を耳にすると、野口は「初めて聞いたので、うれしいです」と笑顔。「森下を超えられないと自分は試合に出られない。もっと頑張らないといけない」。同期入団で38年ぶりの日本一へ貢献した森下にも刺激を受け、外野争いに割り込む覚悟だ。

現状、1軍スタメン外野枠は不動の中堅手近本の他は確約されていない。今季左翼先発の筆頭候補だった助っ人ノイジーの去就は未定。右翼の森下もまだ絶対的存在とは言えない。前川、井坪、井上ら若手選手がレギュラーを奪取するチャンスは十分ある。

11日から合流する平田ヘッドは「今、安芸で頑張ってる選手たちがどう監督の目に留まるかということだと思います」。来季の1軍メンバー入りへ、熾烈(しれつ)なサバイバルのゴングが鳴る。【三宅ひとみ】

▽阪神井坪(平田ヘッドが期待しているという言葉に)「頑張らないといけないですね。今持ってるものは出しきれるようにしたいです」

▽阪神戸井(平田ヘッドの言葉に)「アピールできる場だと思う。しっかりアピールしていきたい」

【関連記事】阪神ニュース一覧