青学大(東都大学)が富士大(東北3連盟)を破り、史上5校目となる、春・秋リーグ戦、全日本大学野球選手権に続く4冠へ王手をかけた。

先発の広島ドラフト1位の常広羽也斗投手(4年=大分舞鶴)は立ち上がりから真っすぐがシュート回転し、制球に苦戦した。それでも得意のフォークを軸に5回まで4安打2失点。「前半はなかなかフォークが落ちなくて空振りがとれなかったんですが、ちょっとした意識。指先に力を入れて。終盤はしっかり、ストライクからボールに落ちたので空振りがとれました」。6回からは真っすぐを修正し、変化球で緩急をつけた。

8回には大学2年春以来という本塁打を浴びて1点差に詰め寄られるも、140キロ台後半の伸びのある速球を投げ込み、142球の6安打3失点で完投。「ピッチング内容や投げているボールに対しては、もっとやれるなというのはあったんですが、それ以上に9回最後まで勝ち越されずに点を守れたことが一番うれしいです」と安心した表情を浮かべた。高校3年以来という打席でも、7回に得点に絡む左前打。一塁ベース上で大きくガッツポーズし「(打撃も)実は好き」と笑った。

明日20日は、大学最後の試合に臨む。「投げても終盤の大事なところになってくる。しっかりボールを低めに集めて自分らしい投球がしたいです」と、チームの勝利のためには連投も覚悟の上だ。「自分が1年生のときは、(4冠)に挑戦できるなんて想像もできなかった。4年生になってこういうチャンスをつかんでうれしいです」。4年間の集大成を優勝で終える。

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