巨人岡本和真内野手(27)がレジェンドの領域に足を踏み入れた。6日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸2億7000万円から1億5000万円アップの年俸4億2000万円でサイン。球団の高卒選手では9年目だった松井秀喜に次ぎ、2番目のスピードで年俸4億円に到達した。主将1年目でキャリアハイの41本塁打を放った主砲が、来季も大きな背中でチームを優勝、日本一へと導く。

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岡本和が手をパーの形にしてちゃめっ気たっぷりに言った。「両手まではいってない。片手のどれかです。いい評価をしてもらいました」と和ませながら、報道陣に新年俸を示唆。推定年俸4億2000万円の単年契約でサインした。

主将1年目。熱い言葉でチームをまとめるタイプではない。背中と結果でチームを引っ張った。不動の4番として打率2割7分8厘、41本塁打、93打点をマーク。本塁打は自身初めて40本の大台に到達し、2年ぶり3度目の本塁打王に輝いた。6年連続30本塁打は球団では王貞治、松井秀喜に次いで3人目。堂々たる数字を並べた。

来季は主将2年目。2年連続Bクラスに沈み、チームを勝たせ続けることは出来なかった。「(来季の主将は)門脇でいいと思いますけどね」と岡本節で笑いを取りつつ「まだまだやるべきことがたくさんありますし、まずは優勝、日本一目指してやりたいと思います」と表情を引き締めた。

大幅昇給からジャンプアップする。昨季は30本塁打を放ちながらも3000万円減の年俸2億7000万円でのダウン更改だった。今季は3月のWBCから主力として世界一に貢献。シーズン中は本職の三塁守備だけでなく、一塁や左翼など幅広い役割をこなした。来季は阿部新監督のもと、4番一塁が確約されている。「新体制になる1年目だし、2年連続Bクラスなので、必ず優勝できるように頑張りたい」と“優勝”の2文字を繰り返した。阿部巨人の中心で、なんとしても頂点を奪いに行く。【小早川宗一郎】

▼来季10年目の岡本和が4億2000万円で契約更改。巨人選手の年俸4億円到達は18年菅野の6年目が最速で、10年目以内は菅野、01年松井9年目、08年上原10年目、13年内海10年目に次いで5人目。高卒では9年目の松井に次いで2番目のスピードだ。ちなみに、阿部監督の4億円到達は11年目の11年で、岡本和と同じく高校から入団した坂本は13年目の19年だった。