【ホノルル13日(日本時間14日)=為田聡史】巨人阿部慎之助監督(44)が現役レジェンドに誕生日メッセージを送った。

米ハワイ・ホノルルで開催された名球会総会に出席。自主トレ、所用で欠席した愛弟子の坂本勇人内野手が14日に35回目の誕生日を迎え「誕生日おめでとう。来季、勇人には“トリプル3”を狙ってほしい」と逆プレゼントを厳命した。

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阿部監督が35歳の勝負どころに立った愛弟子にムチを入れた。かつて自身が30代中盤に差しかかったころに元巨人コーチの木村拓也さん(故人)から言われた教えが今でも脳裏に残っている。「キムタクさんに『35歳の壁』があるって言われた。それを乗り越えたら、またその先があると」。40歳の現役引退までの道中の感覚が経験として鮮明に残っている。「そこで息が上がるきつい練習を自分で入れられるかだと思う」と付け加えた。

その先には“トリプル3”がある。

主戦場を遊撃から“三塁”に移すシーズンになる。本格的な完全コンバートに「新しいポジションでのシーズンになる。今季も途中からやってるし大きな戸惑いはないと思うけど、シーズン通してとなると違う部分も出てくると思う。経験豊富な選手なので心配はしていない」と変わらぬ信頼を寄せた。

理想的な打順は“3番”を構想している。日本一になった12年は4月下旬から3番に固定され、最多安打のタイトルとなる173安打、自己最多タイの35二塁打と得点源を担った。「どう4番、和真(岡本)につなぐか。勇人が3番で固定できれば打線に幅が出るし、チームとしていろんなことができるんじゃないかなと思います」と主軸としての働きに期待した。

19年以来の“打率3割”を目標値に設定した。16年に3割4分4厘で遊撃手としてセ・リーグ史上初の首位打者を獲得。今季は序盤は不振で出遅れるも最終的には2割8分8厘まで持ち直した。「もう1回、挑戦してほしい。十分に狙えると思うし、勇人の打率がチームの成績に直結する」と責任を与えた。

阿部監督から坂本へ。「来年の誕生日でハワイでチームみんなでお祝いをしよう」。

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