関西学生リーグ戦で昨秋優勝した関大野球部が7日、始動した。

昨年まで同野球部のコーチを務めた小田洋一新監督(57)の体制で臨む今年は、ドラフト1位候補の左腕・金丸夢斗投手(神港橘=3年)を擁する。

同大学のOB投手では21年に森翔平(26)が三菱重工Westを経て広島2位指名を受けているが、関大投手が直接NPBに入団すれば、05年に希望枠で阪神に入団した阪神岩田稔氏(40=日刊スポーツ評論家)以来となる。金丸はリーグ戦で阪神時代の岩田氏と同じ背番号21を背負っており、同じ大卒プロ入りを狙う。

この日は2球団のスカウトも視察する中、キャッチボールなどで汗を流した。大学最後のシーズンに向け、「チームとしては日本一を目指す。個人としてはドラフトへ成長した姿で。注目されている分、期待に応えたい。この年で神宮に行くというのは、チーム全体が思っている。自分も近づけるように準備したい」と気合十分だ。

意識するのは冷静さ。「上を見すぎてしまうとケガや焦りにつながる。今まで通り基本をしっかり」と地に足をつけて臨む。

年末年始の一家だんらん中も野球の話題を欠かせなかった。同居する父雄一さんは甲子園などアマ球界の審判を務めている。普段から試合の動画を見返すことがあり、年末にも野球談議に花を咲かせた。「小さい頃から父と野球をやっていて成長を振り返った。さらに成長した姿を見せたい」。応援する家族のためにも、妥協なき準備を進める。【中島麗】

◆金丸夢斗(かねまる・ゆめと)2003年(平15)2月1日生まれ。兵庫県神戸市出身。広陵小(広陵小少年野球部)から広陵中野球部と9年間軟式野球でプレー。神港橘では高3夏の独自大会で県8強。関大で1年秋にリーグ戦デビュー。趣味は酵素風呂につかってリフレッシュすること。目標の選手は今永昇太。好きな有名人は千鳥。直球を軸に正確なコントロールとスタミナが売り。マネジャーたちの中では“三振製造機”との呼び声も。身長177センチ、体重77キロ。左投げ左打ち。