関西学生野球の立命大が10日、京都市内の同大学グラウンドで練習を開始した。1月1日付で指揮官に就任した同大学OBの片山正之新監督(67)のもと、午前6時30分に全体ミーティングが実施され、新体制でのスタートを切った。

現役時代は捕手としてプレーした片山監督は、78年には同大学の主将を務め、79年にトヨタ自動車に入社。社会人野球でもプレーし、現役引退後は88年から同チームのコーチ、95~97年には監督を務めた。元ヤクルト監督で野球解説者の古田敦也氏(58)も教え子の1人。98年からは社業に従事しながら、週末に中京大中京の学外コーチを務め、主にバッテリーの指導を昨年まで行っていた。大学での指導は生涯で初となる。

この日の全体ミーティングでは約100人の部員に対して、トヨタ自動車での社業でも大切にしていた「誰でもできる当たり前のことを、誰でもできないくらい徹底してやる」ことの重要性を伝えたという。あいさつを始めとし、「60歳を過ぎても言われ続けていた」という「整理整頓、清掃、清潔、しつけ」を徹底することを学生に促した。「結果を出す以前の問題。変えられるところは変えていかないと。そういうのを身につけてほしい」とメッセージに思いを込めた。

チーム作りのベースとしては社会人時代から掲げる「ピッチャーを中心とした守りの野球」。“トヨタイズム”を学生に落とし込み、19年春以来の優勝を目指す。【古財稜明】