今年のマイルールは…襟付き生活です! ロッテ沢村拓一投手(35)が25日、今年は公私ともに襟付きシャツで暮らすことを宣言した。ジョーク? いえ、本気です。一社会人として、いつ誰に見られても大丈夫なスタイルを貫くため。衰え知らずの年男が、芯の通った姿で14年目のシーズンに臨む。

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球団の写真撮影会でZOZOマリンを訪れた沢村はユニホーム撮影を終えると、わざわざ私服に着替えて現れた。薄ブルーのストライプシャツ。ハワイでの自主トレで引き締まった日焼け顔に、そろえたあごひげが似合う。真顔で言った。「今年の目標は、野球のことを言っても面白くない。襟付きを着て行動しようかと。一社会人として、スエットで球場に来るのもどうかなと」。

私生活でも襟付きだという。「年相応って言ったらおかしいですけど。今年36歳になるんで、Tシャツにパーカで球場入りするのは極力やめようと思います。野球選手である前に一社会人。いついかなる時も見られている意識を持って生活しようと思ってます。スエットがダメって言ってるわけじゃない。自分に課すルールですね」と“襟付き宣言”の真意を語った。

自らを律する。その姿勢は、野球にも通じる。チームメートの坂本とハワイへ。「彼は体の使い方が上手。自分が勉強したいと思った」と、沢村の方から6歳下の坂本に頭を下げた。30代半ばになっても体の衰えは感じていないが、昨夏には可逆性脳血管れん縮症候群に見舞われた。「体で苦労した。もう1回、見直そう」と食事、睡眠を意識。みそ汁などの自炊も取り入れ、体重が減らないよう空腹の時間をなくした。1日8時間は寝ている。

メジャーから復帰した昨季は、マウンドの軟らかさと日本のボールに苦労した。あの焦りは、もうない。「やっぱり、うまくなりたい」と向上心は衰えない。そこを問われると「いい記事、書きたいと思いません?」と報道陣に逆質問し、「本質を失いたくない。何のために今、自分がここにいるのか」とプロの野球人として、襟を正した。もっとも…「近くのコンビニぐらいはスエットで。臨機応変ですね!」と笑った。幅を持てる年になった。【古川真弥】

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