阪神森下翔太外野手(23)が鉄人魂を継承する。OBの鳥谷敬氏(42=日刊スポーツ評論家)やチームメート5人と5日、沖縄・南風原町の沖縄県立南部医療センター・こども医療センターを慰問。背番号1の前任者でもある鉄人から、夢を届けるプロ野球選手のあり方を学んだ。

「日本代表だったり、タイガースでも不動のレギュラーとしてずっと出続けたり。記録もそうですけど、タイガースにとっても日本球界にとっても偉大な方なので。すごいなと思っています」

鳥谷氏は04年から18年5月まで、プロ野球史上2位の1939試合連続出場を誇る虎の鉄人。06年から始まった同病院の慰問は今年で16回目を数える。鳥谷氏はイベントで「(現役時代)子どもたちが元気になって球場に来てくれる時に、試合に出るんだという思いを持ち続けて、出続けました。このメンバーもグラウンドにいると思うので、ぜひ甲子園に遊びに来てほしい」と呼びかけた。鳥谷氏は骨折しても応援してくれる子どもたちを思って出続けた。その心意気を森下もしっかり受け取った。

「学べることはたくさんあると思う。記録とか、行動とか背中を見て、自分も行動していきたいなと思います」

鳥谷氏は沖縄・宜野座キャンプで今日6日から3日間、臨時コーチを務める。プロ2年目の今季、熾烈(しれつ)な外野バトルを制して不動のレギュラーを目指す森下は、技術面だけでなく精神面でも、試合に出続ける極意を学ぶ。背番号1の後輩も、子どもたちに夢を与える選手になる。【村松万里子】

○…慰問には約200人が集まり、子どもたちと質問コーナーやキャッチボールで交流した。鳥谷氏は「(16回目の今年は)一番人も多くて、チームが勝つことがこういうところでも影響してくるんだなと感じました」と日本一効果を実感。森下ら参加6選手に向け「少しでも、何かを感じてもらえたら」と伝えた。初参加の森下は「すごく貴重な体験ができた。ここで終わらせずに、違う場所でもこういう活動ができたら」と表情を引き締めた。日本人最多タイのUFC5連勝を誇る総合格闘家・平良達郎(24)も慰問に参加した。

▽阪神茨木 こうやって直接会う活動をする機会はあまりない。自分も元気をもらえましたし、元気を与えられる存在になりたい。プレーを見てもらって元気を与えられたら一番いい。

▽阪神富田 サインを渡した時もすごく喜んでくれた。こういう活動をこれからも続けたい。次のクールからはもっともっと上げて、紅白戦にベストな状態で臨みたい。

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