阪神岡田彰布監督(66)が沖縄・宜野座キャンプを「充実」と総括した。この日、1、2軍とも打ち上げ。「去年とはちょっと感じが違うというか、去年は見極めだったけど、今年は去年の成績が物語っているような、同じことをやっても違うような1カ月のキャンプに見えた。一回り大きくなったチームになったという感じがしました」と、にこやかに話した。

「100点のキャンプはないと思う。思った以上に伸びた選手もいるし、期待したのに調子が上がってこない選手もいた。それほど大きなケガもなかったのがよかった。その意味では充実していましたね」。昨年のVメンバーが着実なレベルアップを遂げ、開幕への調整を進めた。

キャンプMVPには前川右京外野手(20)岡留英貴投手(24)の名前を挙げた。「右京は1カ月完走して、飛距離も伸びたし、いいものを見せてくれた。期待値が上がった。投手は岡留ですかね」と説明した。

臨時コーチに赤星憲広氏(47)鳥谷敬氏(42)の両OBを招き、若手中心に走塁、守備面の技術向上を図った。

Vメンバーを脅かす選手の出現もテーマだった。とくに外野は、若手を外国人に挑ませる構図で競争をあおり、前川にレギュラーに近い評価を与えた。投手では岡留の台頭があり、門別啓人投手(19)は期待通り、ローテ入り確実といえるレベルを示した。

岡田監督は「連覇」とはっきり口にしてきた。優勝の2文字を封印して1年間「アレ」と表現した1年目とは対照的。チャンピオンらしく、どっしりと過ごした充実の1カ月だった。

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