日本ハム新庄剛志監督(52)は勝負の就任3年目へ向けて予習バッチリだ。

27日、開幕戦の舞台となるZOZOマリンで全体練習を見守った指揮官の理想は、守り勝つ野球。そのために暇さえあれば、他球団の分析を行ってきた。「iPadが恋人ですからね。キャンプのオープン戦から828時間ぐらい見てんじゃないかな」。828時間は24時間ぶっ通しで34日と半日。それほど、時間があれば実戦の映像から各種データをインプットしてきた。

そのデータは攻撃時も活用するが、「(守備位置を)僕が指示しないといけない」と重きを置くのは守備の時。相手打者の打球傾向や投手の球種、走者の有無などの条件から、どこに打球が飛ぶかを、蓄積したデータを元に瞬時にポジショニングを算出。オープン戦でも「僕がイメージしている球種(のサイン)をキャッチャーが出してくれた時、打球方向は80~90%は合っている」と精度は高まってきた。

映像分析は就任1年目からのルーティンで、現在使用するiPadは3台目になる。寸暇を惜しんで分析するだけに、風呂やトイレに「サウナでも見て、もう2個壊れたかな。(サウナには高温予防で)iPad用の扇風機、あるもんね」と、何故か自慢。「あの(10秒の早送りや巻き戻しを行う)『10』を何千回、押したかって…ここ(右手人さし指)の腱鞘(けんしょう)炎になるぐらい」と苦笑いも「僕にとっては、もう普通なんで」。もはや“勘ピューター”から“AI新庄”へ進化しようとしており、開幕へ向けて準備は万全だ。【木下大輔】

【関連記事】日本ハムニュース一覧はこちら―>