ソフトバンクが今季初の4連勝&同一カード3連勝を飾り、両リーグ最速で10勝目を挙げた。先発転向1年目の大津亮介投手(25)が7回5安打1失点の好投で2勝目。今季最大の課題だった先発陣がカード一巡を終えて防御率1・81の奮闘を見せており、開幕ダッシュを支えた。12球団トップクラスの強力打線と投手陣がかみ合い、小久保ホークスが快調な滑り出しを見せている。

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対戦カードを一通り終え、ソフトバンクは10勝4敗で貯金を「6」に増やした。FAで山川が加わった強力打線は、チーム打率2割6分2厘で両リーグ最高。想定通りの働きだが、最も課題とされていた先発陣が奮闘を見せている。14試合を終え、防御率1・81。特に西武3連戦はともに先発陣に白星がついた。開幕前から懸念していた小久保裕紀監督(52)も、ここまでの先発陣の働きにご機嫌だ。

「西武に3連勝は全然考えてなかった。(西武は)本当に強力な投手陣なので。3連敗は絶対だめだっていうぐらいで来たんですけど、結果的にはこっちの投手陣がそれを上回るくらいのピッチングをしてくれた。それが勝因につながったと思います」

先発転向1年目の大津が7回1失点の好投。昨季は1度も投げなかった右打者へのワンシームや「遅い真っすぐ」と表現する直球とチェンジアップの中間「真っチェ」を効果的に使った。「真っチェでカウントを取れたり、空振りも取れていたので。いいようにバッターが分からなくなってきた感じで良かったです」。小久保監督は大津に対しても「ナイスピッチングよね。(捕手の)海野もうまくええとこ引き出しながら。結果的にはヒット5本でしょ? 1失点。十分です」と称賛。12日の東浜、13日のモイネロに次いで先発白星を手にした。

米レンジャーズから倉野信次1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター(49)が3年ぶりに復帰。緻密に投手陣のコンディションや登板日程を組み立て、選手が最大限の力を発揮できるようにマネジメントしている。開幕ローテーションも18通りの組み合わせを考えていた。8日の投手練習では休日返上で筑後まで視察。先発陣の働きについて同コーチは「選手が本当によく頑張ってくれている。その環境を僕らが整える。出だしはみんなうまく調整してくれました」とうなずいた。

今季初の4連勝と同一カード3連勝を飾り、12球団最速で10勝に到達した。柳田、山川、近藤ら華やかな打線と有原、東浜、モイネロら先発陣の歯車がかみ合っている。ホークスが強い。【只松憲】

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